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[図117]ヒトの心筋の横断

4.神経組織Nervengewebe

 神経組織は2種の形態要素からなっている.その1つは神経性のものでニューロン(神経原,神経単位)Neuronen,他は支持細胞でグリア細胞(神経膠細胞)ellenあるいは短くGliazellen (R. Virchow)である.

 まずニューロンについて述べる.

 ニューロンとは1個の神経細胞とこれが有するすべての突起をその末端まで合わせたものである(Waldeyer).

 神経細胞Nervenzelle(あるいはあまり結構でない言葉であるが,Ganglienzelleともいう)とはニューロンの細胞体の部分とその突起の始まりのところを指すのである.

 神経細胞は主として中枢神経系のなかにあるが,また脳脊髄神経および交感神経の経過中にも豊富にあり,体の全くの末梢部にも存在する.

 細胞体からでる突起に2種が区別される.

 a)樹状突起Dendriten(原形質突起Protoplasmaforstätze).これはしばしば数が多くて,その名が示すごとく,豊富に枝分かれをし,それも多くはほぼ同じ太さに2分するのであって(dichotomisch),細胞体のわりに近いところで終わる.

 b)神経突起Neurit, Nervenfortsatz(軸索突起Achsenzylinderfortsatz)はたいていはただ1本だけあって終わるが(図119),しかし多くの場合長い距離を走った後に,その終止する場所に達する.

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最終更新日13/02/03

 

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