歴史的な偉大な解剖学書
特別の装置としては背側および底側中足骨底靱帯Ligg. basium ossium metatarsi dorsalia, plantariaという補強靱帯(図460, 463, 464)が隣りあう骨のあいだを斜めに走っているほか,骨間中足骨底靱帯Ligg. basium ossium metatatarsi interossea(図467)という骨間靱帯が関節隙の遠位がわに張っている.
5つの中足骨のあいだにある4つのすきまは中足骨間隙Spatia interossea metatarsiとよばれる.
この関節をつくるのは,5つの中足骨と,足の指の基節骨である.
関節面は中足骨の小頭と基節骨の底である.
小頭の関節面はほぼ球形であるが,小頭の足底に面する部分では,弯曲が長軸方向で弱くなっている.基節骨の関節窩は卵円形をなし,小頭の関節面より小さくて浅い.
[図465] 足の指の靱帯 (1/2)a中足骨,b基節骨,c中節骨,d末節骨,1中足基節
関節の側副靱帯,2底側副靱帯,3, 3指関節の側副靱帯.
[図466] 足関節の矢状断 右足の母指のほぼ中央をとおる面で切ってある(1/3)
a 脛骨,b 距骨,c 踵骨,d 舟状骨,e 第1楔状骨,f 第1中足骨,g 基節骨,h 末節骨,i 種子骨.
関節包は非常にゆるやかである.背側面と内外両側面では軟骨縁のすぐきわから,底側面では軟骨縁から5mmはなれたところから起っている.関節包の背側部ははなはだ繊細で,伸筋の腱とつながっている.底側面には,相当する手の関節におけると同様のものとして,底側線維軟骨板Lamina fibrocartilaginea plantarisがある.
特別の装置としては非常に強い側副靱帯Ligg. collateraliaが,内側と外側に1つずつある.
中足骨小頭の側面でやや背側に寄って存在する,深いくぼみと高まりから起り,斜めに底側前方へ走り,基節骨の関節窩の側方にある小結節につく.しばしば外側の側副靱帯の方が内側のそれより強い,側副靱帯から底側の方に放散する線維束は底側副靱帯Ligg. accessoria plantariaとよばれる.底側線維軟骨板は名の示すように線維軟骨でできており,基節骨の関節窩の底側縁から起る.関節包の底側部を補強し,また関節唇として関節窩を広くするのにある程度役だっている.その中には種子骨が存在する.この線維軟骨板は横中足骨小頭靱帯とつながり,屈筋の腱鞘の背側壁をつくっている.
横中足骨小頭靱帯Ligg. capitulorum ossium metatarsi transversaはすべての中足骨の底側面のあいだに張っており,足の外側部より内側部で厚い.
この靱帯は中足指節関節の諸靱帯とつながっている.
最終更新日13/02/03