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 変異:この筋は全く欠けていることもある.Tiedemannはこの筋が重複している1例を記載した.起始の数が減少してわずか1個しかないことがあるが,他方では起始尖頭が第2肋骨から第6肋骨にまで広がっていることもある.その腱はしばしば烏口突起を越えて伸び,肩関節の関節包.棘下筋の腱・烏口肩峰靱帯・上腕骨の大結節に達している.烏口突起を越えて伸びているものは,中国人ではヨーロッパ人におけるよりもいっそうしばしばみられる(Fang-Dschau, Z. Morph. Anthrop.1937).大胸筋および鎖骨下筋との結合がみられている.第1肋骨からおこって,烏口突起に達する筋束はGruberによってM. pectoralis minimus(最小胸筋)と名づけられている.

[図500] 胸部および腹部の筋 側面図I(5/12)

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最終更新日13/02/03

 

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