歴史的な偉大な解剖学書
眼輪筋の線維の大部分は眼窩の縁をめぐって輪状に走り,結合組織によって周囲の部分に固く付着し,かつ付近の筋とのつながりは変化に富んでいる.
[図514] 頭部の筋(II) 広頚筋耳下腺咬筋膜および眼輪筋の眼窩部を取り除いてある.側頭筋膜の浅葉は,頬骨弓ならびに前頭骨の側頭線から切り離し,その下にある脂肪層とともに上方に折り返してある.
筋束の一部は輪状の配列を示さずに,いくぶん切線方向を取っているので,この筋は眼窩縁の或る場所では輪状になっていない.そのように輪状でないところの3つの筋束群がある.それは上外側のもの,下外側のものおよび下内側のものである.上外側のものは側頭筋膜のおもてに上方へと広がり,下外側のものは頬骨筋と同じ方向に走って,頬部の皮膚に終り,あるいは鼻唇溝に終っている,これが口唇筋束Fasciculus labialisである.下内側のものは眼角筋M. levatornasi et labii maxillaris medialisを被っている.
最終更新日13/02/03