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 変異:オトガイ三角筋がよく発達しているときは,この筋の最も前方の筋束は願の下で両側のものが合して,横に走る筋板,すなわちオトガイ横筋M. transversus mentiをなしている.オトガイの下にある広頚筋の横走する筋束にも,同じ名がつけられている.オトガイ横筋はいわゆる二重顎がでぎることと関係があるといわれているが,それはこの筋がこれと接する皮膚の脂肪の発達をさまたげるからである.

[図519] 頭部の筋(VI)および舌骨上筋 頬骨弓を取り去り咬筋の一部,下顎骨の筋突起,下顎枝の一部ならびに側頭筋の下部を取り除き,翼突筋群を剖出してある.眼輪筋を反転し,眼窩の内容を取り除いて眼輪筋の涙嚢部がみえるようにしてある.耳下腺と顎下線ならびに胸鎖乳突筋の上部および耳介を取り除いてある.

11. 下唇方形筋M. quadratus labii mandibularis. (図513519)

 この筋は部分的にオトガイ三角筋に被われて,願孔より下方で下顎骨から起り,広頚筋の筋束と合して内側上方に走りオトガイ隆起Kinnwulstの皮膚と下唇の皮膚とに達する,ここでは口輪筋の筋束に外方から被われている.

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最終更新日13/02/03

 

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