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[図546] 右の手掌の筋と腱(II)

 手掌腱膜および短掌筋は取り除いてある.

 変異:虫様筋の1つあるいはいくつかが全く欠如することがあり,また各筋が浅指屈筋の腱から起ることもある.

 Fr. Kopsch(Intern. Monatsschr.,15. Bd.,1898)の研究により,次のことが確立している.すなわち,虫様筋の変異は多種多様であって,何らかの変異を示すものが絶対多数(61%)を占めるが,比較的に最もしばしば現われる停止についての2つの主な型を挙げることができる.それは

  I. 4個の虫様筋の全部が,その指の外側で指背腱膜に移行する.--39%--

 II. 4個の虫様筋の中で第1と,第2,および第4のものが,第2,第3,第5指の外側縁に停止し,第3虫様筋は2つの腱に分れて,その1つは第3指の内側縁に,他の1つは第4指の外側縁に付着する.--35.45%--ちょうど同じ結果をReichardtも得たのであった(Anat. Anz., 20. Bd.,1901).

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最終更新日13/02/03

 

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