Band1.463   

これらの粘液嚢のうち,多くはただ1つだけ見られまれには2つあり,3つともそろって存在することはほとんどない.脛骨粗面の前には脛骨粗面皮下包Bursa subcutanea tuberositatis tibiaeがあって,またこれより少し上方で皮膚と膝蓋靱帯とのあいだには膝下皮下包Bursa infrapatellaris subcutaneaがある.

 神経支配:大腿神経による.

 脊髄節との関係:大腿直筋はL. II, III, IV,外側広筋はL. III, IV,内側広筋はL. II, III, 中間広筋はL. II, III, IV,膝関節筋はL. III, IV.

 作用:大腿四頭筋の全体は下腿を伸ばし,大腿直筋ほ大腿を上方にあげる.

 変異:大腿直筋にはまれに副筋束があり,また横の起始腱を欠いていることがあり,あるいは直接的の腱が重複していることがある.この筋の停止腱は時として広筋群が作る1つの管の中を走っていることがある.内側広筋と外側広筋とはときどき2層よりなっている.内側広筋の筋線維の一部が脛骨粗面にまで達していることがある.膝関節筋M. articularis genusはごくまれに欠如している.この筋を成している筋束の強さと数はきわめて変化に富むのである.

[図567, 568]右大腿骨における筋の起始と停止 図567. 前面. 図568. 後面.

S.463   

最終更新日13/02/03

 

ページのトップへ戻る