歴史的な偉大な解剖学書
弁装置には房室口にあるものと動脈口にあるものが区別されるが,左右の間で相当している弁はたがいにだいたい同じような形をしている.この対をなす2組の弁は血液の逆流を防ぐ役目をなしている.左右の房室弁は心室から心房に血液が逆流するのを防ぎ, それに対して左右の動脈弁は動脈からその源をしている心室に血液が逆流するのを妨げている(図617, 621).
[図619] 心臓 横隔面(5/6) この心臓の向きは体内における自然のものでない.
房室弁は心内膜が帆状になったもの,すなわち尖Cuspides(Zipfel)からなり,その基部は心房と心室の境の壁に固着している.右心には3枚,左心には2枚の尖があって,これらはその基部でたがいにくっつき,各房室口の周囲でそれぞれ1つの輪をなしている.
最終更新日13/02/03