Rauber Kopsch Band2. 050   

2. 舌骨舌筋M. hyoglossus.薄くて幅の広い筋でほとんど4辺形の板をなし,舌骨の大角およびその近くの舌骨体の部分からおこって上方かつ前方にのぼり,オトガイ舌筋の外面に接し,縦走および横走する筋束に貫かれて,舌の外側部の粘膜に達している.

 この筋は下方の角のところ以外は顎舌骨筋および顎二腹筋によって被われており,また顎下腺の一部がこの筋の上に接している.この筋の上方を (下から上に数えると)舌下神経・顎下腺管・舌神経が通っている.またこの筋じしんがオトガイ舌筋・舌骨咽頭筋の起始部・舌動脈・舌咽神経を被っている.

3. 茎突舌筋M. styloglossus.これは側頭骨の茎状突起および茎突下顎靱帯からおこって,内側翼突筋のうしろを下前方にすすみ,舌縁に沿って舌尖に向い,そこまで達している.

 変異:この筋の起始が外耳孔の近くや,また下顎角にまで及んでいることがある.そういう場合にはこの筋が1つにまとまっていないで,分れていることがある.またこの筋は時として欠如している.過剰の外舌筋としては麦粒舌筋M. triticeoglossusが時としてみられる.これは喉頭の麦粒軟骨からおこって舌骨舌筋とともに舌にいたるものである.

[図76]舌および咽頭の筋肉(I) 左側からみる(5/6)

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最終更新日13/02/03

 

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