Rauber Kopsch Band2. 056   

[図82]頭の顔面部の矢状断(上方の3個の頚椎をふくむ). (4/5)

 断面は正中面のすぐ近くでその右側を通る.鼻中隔をとり除いてある.

この腱膜は口蓋骨の後縁に固着しているものである.この筋の腱と翼突鈎のあいだには口蓋帆張筋包Bursa synovialls tendinis m. tensoris veli palatiniがある

2. 口蓋帆挙筋M. levator veli palatini(図86).前者の後内側にあって,頚動脈管外口の外側からおこり,また多くのばあい若干の筋線維が耳管軟骨の下縁からもくる.口蓋帆挙筋はこの軟骨に密接しているのである.その筋腹は横断面が円くて,下内側かつ前方にすすみ,ついで広がって口蓋腱膜の中央部に幅ひろく付着している.

3. 口蓋垂筋M. uvuIae(図68).これは薄い筋で,口蓋腱膜の上縁からおこり,時として後鼻棘からも発する.対をなしていて,口蓋帆挙筋の放散する後方を通って,直線的に口蓋垂の尖端に向かってすすみ,ここで尖った形をして終わっている.

4. 舌口蓋筋M. glossopalatinus(図79).これは前方の口蓋弓にふくまれている筋で,上方ではその線維が他のすべての口蓋筋のそれより前方にあり,また他側の筋につづいている.下方では舌の外側部のなかに入り,側縁に沿って舌尖の方へすすむが,大部分は横舌筋に移行するのである.

S.056   

最終更新日13/02/03

 

ページのトップへ戻る