Rauber Kopsch Band2. 061   

[図86]咽頭と口蓋の諸筋と耳管 咽頭腔の方から剖出.(5/7).左側では口蓋帆張筋を示すために耳管軟骨の下半と咽頭挙筋の起始部を切りとってある.

下部の線維束は軽く下方に向かっており,これが食道の上端部をとりかこんでいる.その上部につづく線維は傾斜の度を次第に増して上方にすすむようになり,舌骨咽頭筋を被っている.ときとして上部の線維が尖った形で頭蓋底まで達する.

 この筋の外面は喉頭の外側で甲状腺・頚動脈・胸骨甲状筋に接しており,最後に述べた筋からは多くのばあい2, 3の筋束が(斜線のところで)喉頭咽頭筋に移行している.上下の喉頭神経がこの筋の上下の両縁に接してとおる.すなわち上喉頭神経はこの筋と舌骨咽頭筋との間を,下喉頭神経はこの筋と食道とのあいだを通っている.

[図87]咽頭腔 咽頭の後壁を正中線に沿って切り,壁が頭蓋底に固着するところを剥がして,左右両半の咽頭壁を側方にひるがえしてある(5/7).

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最終更新日13/02/03

 

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