歴史的な偉大な解剖学書
[図182]鼻腔(左)鼻中隔を除去して開いたところ(9/10).
中鼻甲介と下鼻甲介は起始の近くで切断してある.蝶形骨洞の中隔は大部分を取り除いてある.
鼻の骨組みは軟骨の部分と骨の部分とからできている.骨の部分はすでに骨学のところで観察したから,ここでは軟骨の部分だげを調べることにする.
鼻の軟骨性の土台は次のものからなっている.
a)中隔鼻背軟骨Cartilago septodorsalis.
b)左右の鼻尖軟骨Cartilagines aplcis nasi.
c)副鼻軟骨Cartilagines nasales accessoriae(かなり多数あり,その数は不定).
d)鋤鼻軟骨Cartilago vomeronasalls.
a)中隔鼻背軟骨Cartilago septodorsalis(第1巻,図226)はその中隔板Lamina septiをもって筋骨の正中板と鋤骨とがたがいに作る角のなかにはまりこんでいる.この軟骨の後上縁は正中板に接し,後下縁は鋤骨の前縁と上顎骨の鼻稜のもつ溝のなかにはいっている.前上縁は初めは鼻骨間縫合で被われているが,その後は何者にも被われずに前下方へのびて鼻尖軟骨の所にいたる.前下縁は中隔の皮部に接しており.容易に外から触れることができる.前方の角と上方の角はほぼ直角で,下方の角は鈍角をなし,後方の角は鋭角である.
最終更新日13/02/03