Rauber Kopsch Band2. 140   

ε. 輪状披裂関節Articulus cricoarytaenoideus(図185187, 190)

 この関節は薄い関節包で包まれている.後方には丈夫な1つの線維束があって,これを後輪状披裂靱帯Lig. cricoarytaenoideum dorsaleといい,弾性線維を豊富にもっていて(S. v. Schumacher),これが関節を補強している.また関節内に薄くて狭い関節円板が後方からはいりこんでいる.

[図194]男の喉頭 後壁は正中線で切り開き左右に広げてある.左の声帯ヒダの粘膜ははぎ取ってある.(9/10)

ζ. 輪状咽頭靱帯Lig. crlcopharynglcum(図190)

 左右の小角軟骨から細い線維束が下方かつ内側に向かっている.これが小角咽頭靱帯Lig. corniculopharyngicumで,左右のものが合してクビキ(軌)靱帯Lig. jugaleとなって輪状軟骨の板の上縁と咽頭の粘膜に達している.咽頭の粘膜にゆく部分は輪状咽頭靱帯Lig. cricopharyngicumとよばれる.時として左右のものが合するところに小さい種子軟骨がみられる.

η. 声帯靱帯Lig. vocale(図201)

 左右の声帯ヒダのなかには丈夫な弾性線維の束がふくまれていて,これは甲状軟骨の角のところから披裂軟骨の声帯突起に達している.この靱帯の前端部には弾性組織からなる黄色い小結節がある.

S.140   

最終更新日13/02/03

 

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