Rauber Kopsch Band2. 206   

 髄質Marksubstanz(図273, 2)は軟かくて海綿状で疎性結合組織からできている.この結合組織は門からはいってくる多くの血管で貫かれている.

 皮質Rindensubstanzは卵巣のなかでもっとも重要な部分である.すなわちこの部分が卵巣の本来の成分である腺組織をもっている.腺組織は卵胞Folliculi ovarii, Eifollikelnからできている.卵胞は上皮性の小さな球状の袋で,そのなかにおのおの1個の卵をもっている.

[図276]女の骨盤部の正中断 (9/10) (Waldeyerの著“Becken”による).

卵胞の多数のものは顕微鏡でみる程度の小さいもので,卵巣の周辺,すなわち卵胞帯Follikelzoneにある.卵胞帯は門のところを除いて卵巣の全体にひろがっている.比較的大きい卵胞は皮質のやや深い層にある.もっとも大きい卵胞は直径が15mmないしそれ以上まで達し,卵巣の表面を球状にもりあげ,髄質から表面にまでも達している.新鮮な卵巣では,かなり大きな卵胞が表面に達しているところは透明な円い場所として認められる.

S.206   

最終更新日13/02/03

 

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