Rauber Kopsch Band2. 314   

たがいに密接している索細胞が,その神経突起をいろいろと異なる方向に送りだしていることがある.それゆえ多数の神経突起がたがいに交叉していることは,まれではない.多くの場合は神経突起が分岐しないが,しかし小さい側枝を出していることはしばしばであり,また他の例では神経突起がまだ灰白質の中にあるあいだに同じ価値の2本の枝に分れている.この2本の枝は両側の前索に達するか,あるいはその1本が同側の側索に,他の1本が他側の前索に達している.またその一方が同側の後索に,他方が反対側の前索に達し,あるいはその両方の枝が同じがわで白質のたがいにことなる領域に入っている.ここに述べたすべての線維は主として上方に向うのである.神経突起が枝分れしないで単純に角をなして曲がっている場合も,やはり上方に向うことが多い.T字形を呈する最も普通な型の分岐では,その1つの枝で多くは長い方のものが,上方に走り,他の1枝が短い方であって,下方に走っている.

 これらの索細胞のまわりには知覚性側枝の終末分枝が多量にきて広がっているが,なお他の伝導路の終末分枝もたくさんにきている(図400, 402).

[図399]脊髄神経節の構成およびその細胞の模型図:脊髄および交感神経幹との結合関係を示す(Hirt, Z. Anat. Entw.,87. Bd.,1928より)

1 体知覚細胞;2 内臓知覚細胞;3 その両突起細胞求心性(cellulipetal)に伝導する細胞;4 その両突起細胞遠心性(cellulifugal)に伝導する細胞;5 単極細胞;6 介在細胞.

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最終更新日13/02/03