Rauber Kopsch Band2. 341   

 中脳は背側部,中部,腹側部および外側部に分けて考えることができる(図419).その背側部は四丘板Lamina quadrigemina, Vierhügelplatteによって作られ,中部は左と右の被蓋Tegmentum, Haubeからなり,腹側部は左右の大脳脚Crus cerebri, Großhirnschenkelおよび脚間穿孔質Substantia perforata intercruralisよりなり,外側部は左右の下丘腕Brachium colliculi caudalisと上丘腕Brachium colliculi rostralisとからなっている.中脳は縦走する1つの管,すなわち中脳水道Aquaeductus mesencephaliによって貫かれている.

[図420]脳幹と脳神経とを示す.島および前頭葉の一部が残されている. 外側かつ下方からみる.

1. 大脳脚Crura cerebri(図417, 419, 420)

 大脳脚は中脳の腹方部を形成していて,中脳のなかで最も強大な構成要素ということができる.

 左と右の大脳脚は下方は橋および橋腕,上方は視索によって境される.その背方には各側に被蓋Tegmentum, Haubeがあり,被蓋は(黒褐色を呈する)灰白質の大きな板によって大脳脚から隔てられている.この灰白質の板は色素の沈着によって暗い色をした神経細胞よりなっていて,黒核(黒質)Nucleus nigerとよばれる(図419, 469).

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最終更新日13/02/03

 

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