Rauber Kopsch Band2. 490   

[図532]項部の神経と血管(II)

 僧帽筋と頭および項板状筋を取り除き,横突後頭筋は大後頭神経が貫くところのすぐ下方で切断して折り返してある.

 皮枝は脊椎の棘突起のそばで皮膚の下に達する.第3頚神経の後枝の皮枝はN. occipitalis tertius(第3後頭神経)という1本の上行性の枝となり,これは項筋の深部で2頚神経の後枝(大後頭神経N. occipitalis major)の皮枝と結合し,あるいは項中隔のすぐそばで単独に僧帽筋の腱を貫いて,皮膚の中を外後頭隆起から頭頂に向かって広がり,大後頭神経の諸枝と結合する.

 その運動性の枝は短い小枝で,多裂筋・横突後頭筋・棘突間筋に達する.

 第2と第3後枝との結合はAnsa cervicalis dorsalis(背側頚ヒモ)とよばれるものである.同じような結合がその他の頚神経の後枝の内側枝のあいだにも見られる.これらの結合は半棘筋の下にあり,Plexus cervicalis dorsalis(背側頚神経叢)と呼ばれる.

S.490   

最終更新日13/02/03

 

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