Rauber Kopsch Band2.576   

 嗅上皮には表面から結合組織まで達する長くのびた2型の細胞があって,嗅細胞Riechzellenおよび支持細胞Stützzellenという名で区別される.それらの基底部に第3型の細胞があって,補充細胞Ersatzzellenとよばれる(図595, 596598).

[図595]ヒトの嗅部の粘膜 横断

[図597]ヒトの嗅部の神経上皮(v. Brunn)

o 嗅系の線維,r そのうちの1本と結合する嗅細胞,r' 嗅細胞の末梢部,1 嗅粘膜の楕円核帯,2 同じく円核帯.

[図596]A. 嗅粘膜の上皮(M. Schultze)×500, a, a嗅細胞, b, b支持細胞.B. 嗅部の縁のところの線毛上皮細胞(M. Schultze)

[図598]ヒトの1個の嗅細胞(v. Brunn)

1 細胞体とその核,2 末梢がわの突起,3 終末円錐,4 嗅小毛,5 中枢がわの突起(嗅糸線維のはじまり)

 1. 嗅細胞Riechzellenはまた棒状細胞Stäbchenzellenともよばれ,核を有する細胞体は紡錘形をなし,中枢がわと末梢がわへそれぞれ1本ずつの突起をだしている.中枢がわの突起はきわめて細く,末梢がわのは円柱形でかなり太い. 中枢がわの突起は隣接する細胞の同じ突起といっしょになって細い線維束をつくり,それが集まって嗅糸になって,嗅球にいたり,ここで嗅球内の糸球Glomerulumにおいて終末分枝をなして終る(図486).

S.576   

最終更新日13/02/03

 

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