Rauber Kopsch Band2.583   

 前極は角膜の前面の中央にあり,後極は眼球の後部の中央にある.両極を結ぶ矢状方向の1線は外眼球軸Axis oculi externus, [äußere]Augenachse とよばれる.これに対して内眼球軸Axis oculi internus, innere Augenachseというのは,角膜の後面の中央から,網膜の内面で後極に対応する点にいたる直線である.

 外眼球軸は平均24.27mm,内眼球軸は21.74 mmである.また横径(左右径)は24.32mm,鉛直径(上下径)は23.60 mmである.(日本人では越智貞見(日眼会誌,21巻3号,1917)によれば外眼球軸24.22mm(男24.37,女23.83),横径23.81mm,鉛直径23.79mm.)

 視軸Axis opticus, optische Augenachse は上に述べた2つの眼球軸と一致する.これに対して視線Linea visus, Sehlinieはこれらの軸と或る角度をなすもので,眼を光学レンズに還元して考えるさいの節点を通り,中心窩を通る(図606).

 眼球の内側半は外側半より小さい.さらに非対称なのは眼球と視神経との付きかたである.すなわち両者は眼球の後極ではなく,その3~4mm内側で結合しているのである.視神経の軸は眼球軸と20.の角度で交わっている.

[図605]右の眼球の断面(×5)

S.583   

最終更新日13/02/03

 

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