Rauber Kopsch Band2.641   

[図673]左の耳介の内(前)面の筋(9/10)

[図674]左の耳介の外(後)面の筋(9/10)

d)耳介横筋は鉛直堤Agger perpendicularisの上端から耳輪尾のつけ根までのびる長い線をなして甲介隆起から起る.筋束は短いがその数は多くて,対輪窩を橋わたしして舟状窩隆起に付く.この筋は耳輪を耳甲介に近づける.

e)対珠筋は対輪の外面と耳輪尾とのあいだにあって,珠間切痕にまでのびていることがある.交叉する2部分からなることも珍しくない.少数の筋束が耳輪尾の先端に達して耳輪尾筋M. caudae helicisというべきものをなしていることがある.

f)耳珠筋M. tragicusは耳珠の外側面にあって,発生学的に対珠筋と密接な関係にある.上行・矢状・前額の各方向に走る線維束からなり,上行する線維が最もよく発達している.

g)耳介錐体筋M. pyramidalis auriculaeはまれに出現する筋束で,耳珠筋から分れて耳輪棘にいたる.

h)耳輪切痕筋M. incisurae helicisは耳珠筋の系統に属する存在不定の筋で,矢状方向および鉛直方向の線維からなる.矢状方向の線維は軟骨性外耳道の内面から起り,外耳道軟骨の外側のすきまを通って横走し,耳珠の外側面にいたり皮膚に終る.

S.641   

最終更新日13/02/03

 

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