歴史的な偉大な解剖学書
鼓膜平面は水平面とは外方に開いた45~50°の角をなし,正中面とは後方に開いた約500の角をなす(図666).新生児では鼓膜はほとんど水平に位置している.左右の鼓膜平面の直径を下方へ延長すると,上方に開いた80~90°の角をもって相交わることになる.また前方に莚長された両鼓膜平面の直径は後方に開いた約100°の角をなす.
つまり鼓膜は外耳道のなかで下前方へ傾いた位置をとっているのである.従って外耳道の入口から鼓膜までの距離は,鼓膜の場所によって異なるのである(642頁参照).鼓膜の下縁と前縁とは上縁と後縁より7mmないし5mm内側へ寄っている.
[図675]左の鼓膜の外面 (×4)
[図676]左の鼓膜の内面とツチ骨およびキヌタ骨(×4)
最終更新日13/02/03