歴史的な偉大な解剖学書
2. キヌタ骨Incus, Amboß
キヌタ骨のかたちは強く開いた2本の根をもつ歯に似ている.隣りの骨がツチであるのに対して,これはキヌタにある程度似ているために,このように名づけられたことが明白である.
キヌタ骨体Corpus incudisはツチ骨の小頭の後方で,鼓室上陥凹のなかにある.ツチ骨小頭との関節面は前方に向い,ここは深くきれこんで鞍状をなしている またキヌタ骨から2本の突起がでる.長い方のは長脚Crus longumとよばれ,鼓室内を随骨柄の後内側でほぼ鉛直の方向に伸び,下方にゆくほど細くなっている.
[図680, 681]左のツチ骨 図680はうしろから, 図681は前からみる(×4)
[図682, 683]左のキヌタ骨 図682は内側から, 図683は前外側からみる(×4)
[図684]左のアブミ骨を上からみる (×4)
[図685]左のツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨がつながっている状態を内側やや上方からみる(×4)
最終更新日13/02/03