歴史的な偉大な解剖学書
メルケルの触覚器が表皮の下方への突出部のなかで群をなしていることは特徴的である(図735, 736),
[図734]ブタの鼻さきにある上皮細胞間神経終末
a 上皮細胞のあいだを走る神経線維,1本の有髄線維から分れて来たもの.b 終りのところにある連なった瘤状のふくらみ. c 上皮細胞(D. Tretjakoff,1902)
[図735]ブタの鼻さきの上皮性隆起の横断面上にみられるメルケル細胞
a 髄鞘を失いつつ上皮内に進入する1本の有髄線維,b触覚盤, cメルケル細胞,d メルケル細胞の核(D. Tretjakoff,1902)
[図736]メルケル細胞とその触覚盤および終末周囲細網
(Boeke, J., Z. mikr.-anat. Forsch., 2. Bd.,1925)
この種の終末はヒトでは嗅粘膜のほかには無いが,比較的下等な動物では豊富にみられるものである.
1. 哺乳動物で真皮と表皮の境のところに神経線維の樹枝状をした自由終末があって,これは表皮のすぐ下で終わっている(Szymonowicz, Dogiel) (図737).
Leontowitsch(lntern. Monatsschr. Anat. u. Phys.,18. Bd.,1901)によれば皮膚には大量の無髄線維がある.
最終更新日13/02/03