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- 1064_00【Cochlea蝸牛 Cochlea】 Part of the internal ear that in humans consists of 2 1/2-2 3/4 turns with a base measuring 8-9 mm in width and a total height of 4 5mm.
→(蝸牛は2.5回転するラセン状の管で、中に液体を入れ、音の変換器として働く。これは基底膜と前庭膜によって前庭階、鼓室階および蝸牛管(中央階)に分けられる。鼓膜に到達した音のエネルギーは耳小骨を介し、アブミ骨底によって前庭階(前庭窓)に伝えられる。骨迷路の前部にある。外頚は蝸の殻のように円錐形を呈している。円錐の頂を蝸牛頂、円錐の底を蝸牛底という。蝸牛頂と蝸牛底を結ぶ軸を蝸牛軸という。蝸牛ラセン管は蝸牛軸をとり囲むようにして蝸牛底から蝸牛頂に向かってラセン状に巻いている骨の管である。蝸牛軸からほぼ水平に管腔に向かって出ている棚状の突起を骨ラセン板という。蝸牛ラセン管はこの骨ラセン板によって不完全に上および下の階に分けられる。上方の階を前庭階、下方の階を鼓室階という。両階は蝸牛孔でたがいに交通する。鼓室階の下端、前庭窓の近くで互いに交通する。鼓室階の下端、前庭窓の近くに、円形の小孔がある。この孔を蝸牛窓または正円窓という。蝸牛窓には結合組織からできている薄い膜が張っている。この膜を第2鼓膜という。骨ラセン板の蝸牛軸付着部に形成される蝸牛軸ラセン管の中にラセン神経節がある。ラセン神経節には、双極性の知覚神経細胞がある。ラセン神経線維はこの細胞の突起でラセン器に分布している。)
- 1064_01【Cupular caecum; Cupular cecum頂盲端 Caecum cupulare】 Blind end of the cochlear duct facing the vestibule.
→(頂盲端は蝸牛管の上部にある盲端)
- 1064_02【Scala vestibuli前庭階 Scala vestibuli】 Passageway filled with perilymph that ascends as far as the cochlear cupula above the osseous spiral lamina and cochlear duct.
→(蝸牛のラセン管の部分でラセン板および前庭膜の上方にある。下方にあるのが鼓室階とよばれ、蝸牛窓によって鼓室に通じる。)
- 1064_03【Lamina of modiolus蝸牛軸板 Lamina modioli cochleae】 Upright end of the osseous spiral lamina.
→(骨ラセン板の垂直に立った終端。 (Feneis))
Scarpa's orifice
- 1064_04Scarpa's orifice【Helicotrema蝸牛孔 Helicotrema】 Opening at the cochlear cupula connecting the scala vestibuli and scala tympani. It arises because the osseous spiral lamina and cochlear duct end before the cochlear cupula.
→(蝸牛孔は前庭階と蝸牛階が蝸牛管によって隔てられているが、蝸牛頂で蝸牛管が盲端をもって終わると互いに合体して内腔が一続きになる。この交通孔は半月形の開口で蝸牛孔と呼ぶ。)
- 1064_05【Scala tympani鼓室階 Scala tympani】 Passageway filled with perilymph below the osseous spiral lamina and basal lamina.
→(蝸牛のラセン管の部分でラセン板および前庭膜の底側にある。蝸牛窓によって鼓室に通じる。)
- 1064_06【Hamulus of spiral laminaラセン板鈎;骨ラセン板鈎 Hamulus laminae spiralis】 Free, hook-shaped upper end of the osseous spiral lamina at the cochlear cupula.
→(蝸牛頂における骨ラセン板の鈎状の自由端。 (Feneis))
Reissner's membrane
- 1064_07Reissner's membrane【Vestibular surface of cochlear duct; Vestibular membrane前庭階壁;前庭膜;ライスネル膜(蝸牛管の) Paries vestibularis vestibularis ductus cochlearis; Membrana vestibularis】 Upper wall of the cochlear duct. It is about 3 µm thick.
→(前庭膜はきわめて薄い層で、蝸牛管と前庭階を分ける膜。真ん中に結合組織腔をはさんで前庭階(骨迷路)に向かう面は単層扁平の内皮、蝸牛管に向かう面は単層扁平上皮によって出来ている。)
Reissner's canal
- 1064_08Reissner's canal【Cochlear duct蝸牛管 Ductus cochlearis】 Endolymphatic duct that in humans has 2 1/2-2 3/4 turns and extends to the cochlear cupula. It is triangular in cross-section and contains sensory epithelium for sound perception.
→(蝸牛管は蝸牛の中にある。ラセン状に巻いている。管の上端と下端は行きづまりの盲端になっていて、それぞれ頂盲端および前庭盲端とよばれる。蝸牛を蝸牛軸を縦に通る面で切断すると、蝸牛ラセン管の断面がみられる。蝸牛ラセン管には上、中、下の3個の腔所がみられる。上方の腔所を前庭階、中央の腔所を蝸牛管、下方の腔所を鼓室階という。前庭階と鼓室階は外リンパ鞘である。両階は蝸牛上部の蝸牛孔で互いに交通している。蝸牛管に内・外・上および下壁の4壁がある。内壁は蝸牛軸から水平に出てる骨ラセン板をおおう骨膜の厚い肥厚部である。この肥厚部をラセン板縁という。ラセン板縁の外側胆は内方に向かってC字状に凹んでいる。この凹みを内ラセン溝という。1層の立方形の上皮細胞でおおわれる。C字の上端は前庭唇といい、下端を鼓室唇という。ラセン板縁の上面にできている多数の突起をHuschkeの聴歯という。突起(聴歯)間の凹みに細胞体主部を置く上皮細胞を歯間細胞という。聴歯は歯間細胞の細胞体上部から出る扁平な突起でおおわれている。この突起は蓋膜の内帯でおおわれる。蓋膜は、さらに前庭唇より外方に張り出していて、ラセン器をおおう。鼓室唇の外側端の基底板につづく部分に神経の通る小孔がある。この小孔を神経孔という。外壁の骨壁に接している部分をラセン靱帯という。骨膜の肥厚したものである。ラセン靱帯の上端にある小さな高まりを前庭稜、下端の高まりを基底稜という。基底稜のやや上方に血管に富む高まりがある。これをラセン隆起といい、中にある血管を隆起血管とおいう。基底稜とラセン隆起との間の凹みを外ラセン溝といい、1層の立体形の外ラセン溝細胞でおおわれる。ラセン靱帯の内側にあって、3層の細胞層からなる上皮層を血管条という。上皮内に多数の毛細血管をふくみ、内リンパを分泌するといわれている。3層の上皮細胞を、内層から辺縁細胞、中間細胞、および基底細胞という。上壁は薄い膜から成る。前庭膜(前庭階壁)またはReissner膜という。前庭階と蝸牛管とを境する膜で、ラセン板縁上面からおこり前庭稜に付着する。下壁は鼓室階壁といい、鼓室階と蝸牛管とを境している。鼓室階壁はラセン板外側部と、それにつづく基底稜に付着するラセン膜との2部分からなる。ラセン膜は3層構造である。上層は感覚上皮で、中層は基底板とよばれ、強靱な細糸束の層である。下層は結合組織層で間葉性の細胞が鼓室階に面している。鼓室階付層ともいう。基底板は2帯に分けられる。神経孔から外柱細胞体までの部分およびこれより外方の基底稜までの部分である。前者を弓状体、後者を櫛状帯という。基底板と鼓室階付層の間で、外柱細胞の位置する部分に、1本の血管がラセン状に走っている。この血管をラセン血管という。)
- 1064_09【Osseous spiral lamina骨ラセン板 Lamina spiralis ossea】 One of the spiral, dual-layered bony ledges projecting from the modiolus into the spiral canal of cochlea. It does not completely divide the scala vestibuli and scala tympani until it is augmented by the cochlear duct.
→(蝸牛軸から起こり、蝸牛ラセン管へ突出する2枚のラセン状板よりなる骨性板。前庭階と鼓室階の間で蝸牛管により補われ、完全な隔壁になっている。 (Feneis))