134_00【Sacrum [Sacral vertebrae I-V]仙骨;仙椎[1-5] Os sacrum [Vertebrae sacrales I-V]】 →(はじめ分離していた第一から第五までの仙椎は、成人すると癒合して一個の仙骨となり、骨盤の後壁を作る。仙骨では、元来仙椎に存在していた棘突起は正中仙骨稜となり、関節突起は中間仙骨稜となり、横突起は外側仙骨稜となる。さらに最外側部に外側部という部分があり、そこに肋骨遺残物が含まれている。なお本来各椎骨間に左右おのおの一個ずつであるべき椎間孔が、それぞれ前仙骨孔と後仙骨孔とに二分されるので、片側で8個の仙骨孔となり、それぞれ脊髄神経の前枝と後枝とを通過させるのも大きい特徴である。外側の耳状面は腸骨の耳状面と関節する。仙骨底(上方にあっても底という)の前方に強く突出した辺縁部を岬角という名称は側頭骨の中耳(鼓室)の内側壁にもあるから注意のこと。4本の横線は5個の仙椎の癒着部を示している。)
134_01【Coccyx [Coccygeal vertebrae I-IV]尾骨;第1尾椎-第5尾椎 Os coccygis; Coccyx [Vertebrae coccygeae I-IV]】 The coccyx usually consists of four rudimentary vertebrae. →(尾骨はヒトの脊柱の末端にある小骨。退化した3~5個の尾椎が融合してできた骨。第一尾椎に相当する部分には椎骨としての特徴がみられ、短い横突起が左右に突起している。また、横突起の基部から上関節突起か後上方に突出し、尾骨角をつくっている。第二尾椎以下の部分は椎体に相当する部分が痕跡的に連なっているにすぎない。胎児期には9個の尾椎の原基が存在するが、胎児の成長と共に下方のものから次第に退化し、結局上方の3~5個の尾椎だけが残るので、尾椎の数には個人差がある。尾椎の癒合したものを尾骨という。第一尾椎の横突起を除き、その他の突起はすべてほとんど退化する。各尾椎間のみならず、仙骨と尾骨との間にも癒合が見られることがある。第一尾椎の下から第一尾神経が出るが、それより下位の脊髄神経はない。)
134_02【Sacral tuberosity仙骨粗面 Tuberositas ossis sacri】 Roughened area behind the auricular surface, giving attachment to the sacroiliac ligaments. →(耳状面の後縁に囲まれる部分は腸骨と仙骨を結ぶ靱帯の付着する粗面で、これを仙骨粗面という。)
134_03【Lateral sacral crest外側仙骨稜 Crista sacralis lateralis】 Lateral series of rudimentary transverse processes on the right and left sides of the dorsal surface of the sacrum. →(後仙骨孔の外側、すなわち、最外側にある長い高まりを外側仙骨稜といい、横突起とこれに関係した靱帯の骨化したものである。)
134_04【Median sacral crest正中仙骨稜;中仙骨稜 Crista sacralis mediana; Crista sacralis media】 Median ridge formed by the union of rudiments of the spinous processes of the sacral vertebrae. →(仙骨後面の波状の凹凸を示す正中線にある正中仙骨稜は棘突起およびその間にある靱帯の骨化したものである。)
134_05【Sacral cornu; Sacral horn仙骨角 Cornu sacrale】 Inferiorly projecting process located to the right and left of the sacral hiatus. →(中間仙骨稜の下端は下方に延びて仙骨角となる。)
134_06【Coccygeal cornu尾骨角 Cornu coccygeum】 Remnant of the superior articular process. →(尾骨角は上間接突起に相当し、仙骨の尾骨角と接す。)
134_07【Superior articular process of sacrum上関節突起(仙骨の) Processus articularis superior (Os sacrum)】 →(仙骨底の後方には仙骨管への入口があり、その外側には上関節突起が左右に見られ、これは最後の腰椎と関節結合するのに役立っている。)
134_08【Base of sacrum仙骨底;上端面(仙骨の) Basis ossis sacri; Facies terminalis cranialis】 Broad superior surface of the sacrum, which comprises the first sacral vertebra. →(仙骨底(上端)は幅広く、その中央の主要部は第1仙椎の椎体上面である。)
134_09【Auricular surface (of sacrum)耳状面(仙骨の) Facies auricularis (Os sacrum)】 Ear-shaped surface at the level of the upper 2-3 sacral vertebrae for articulation with the ilium. →(外側部の外側(すなわち、仙骨の外側縁)の上部は厚く、下部は薄い。上部には腸骨と連接する幅の広い半月形の耳状面がある。)