270_00【Bones of foot足の骨;足骨 Ossa pedis】 →(足の骨は足根骨・中足骨および足の趾骨とに大別できる。足の内側縁と外側縁との中点を結ぶ線で、足を前半部と後半部とに分けると、足根骨は後半部に、中足骨と趾骨とは前半部にある。)
270_01【Lateral malleolar facet of talus外果面;腓側踝面(距骨の) Facies malleolaris lateralis tali; Facies malleolaris fibularis】 Surface on the lateral aspect of the trochlea of the talus for articulation with the lateral malleolus. →(外果面は内果面よりも広い。これは腓骨の外果が脛骨の外果が脛骨の内果よりも1cmほど低い位置にあることと関係がある。)
270_02【Talus; *Ankle bone距骨 Talus】 Bone situated between the tibia, calcaneus, navicular, and fibula. →(距骨は脛骨および腓骨と関節をなす足根骨。下腿の骨と他の足根骨との連結する。長軸は後外側上方から前内側上方へ向かう。遠位端の丸い頭と近位端の大きな立方形の体、中間の細く短い頚とに分ける。距骨体の上面は脛骨下端に対する関節面をなし、前後に凸面、左右に軽い凹面をなす。内側縁は直線的で外側縁は後方で内側方へ向かうので、関節面は前方で広く後方ほど狭い。内側面前方上方部にあり脛骨内果関節面に対する関節面が内果面である。広い前方部が前下方へ向かいコンマ状を呈する。内果面以外の部分はは粗面をなし多数の血管孔がある。外側面にあり腓骨外果関節面に対する関節面が外果面である。外果面は逆三角形状で上下に凹面、前後に軽い凸面をなす。外側面の下方への先端部分が距骨外側突起である。上面と内果面および外果面は互いに連絡し全体が隆起して、脛骨の下関節面と内果関節面および腓骨の外果関節面に対する鞍状の関節頭をなす。この関節頭全体が距骨滑車である。後面は狭く、後方に向かう突起が距骨後突起である。距骨後突起は外上方から内下方へ走る長母趾屈筋腱溝により、外側部の大きな外側結節と内側部の小さく踵骨の載距突起の後方に位置する内節結節とに分けられる。外側結節が距骨体から独立し、または軟骨で距骨体と連絡していることがある。この独立した小骨が三角骨である。足底面の後方で踵骨の後距骨関節面に対する長楕円形の凹面をなす関節面が後距骨関節面である。長軸は後内方から前外方へ向かい、矢状面とは約45度をなす。距骨頭は楕円球状で後上外側から前下内側へ突出している。前方の凸面を呈する楕円球面が、舟状骨の後面に対する舟状骨関節面である。距骨頭の足底面には3個の関節面がある。舟状骨関節とは細い隆起線で境され、最後方にある最大の関節面が中踵骨関節面である。関節面は凹面の楕円形で載距突起と関節する。この前外側にあり舟状骨関節面に連絡する比較的平坦で小さな楕円形の関節面が踵骨の前内側上面に対する前踵骨関節面である。前2者の内側にあり舟状骨関節面に連絡する小さな凹面部が、踵舟靱帯に対する距舟靱帯関節面(J.N.A.)である。距骨頚は頭と体の間の狭窄部で、上下に圧平された形をしている。外側上方から内側上方へ傾き粗面をなす。足底面で内側後方から外側前方へ走る深い溝が距骨溝で、踵骨の踵骨溝とともに足根洞を形成する。ラテン語のTalus(踵の骨・くるぶし)に由来する。)
270_04【Lateral process of calcaneal tuberosity踵骨隆起外側突起;踵骨隆起腓側結節;腓側結節(踵骨の) Processus lateralis tuberis calcanei; Tuberculum fibulare tuberis calcanei; Tuberculum fibulare】 Slight projection inferolateral to the calcaneus tuberosity. Origin of the adductor digiti minimi muscle. →(踵骨突起の下外側にある弱い突出部。)
270_05【Groove for tendon of fibularis longus; Groove for tendon of peroneus longus長腓骨筋腱溝;腓骨筋腱溝 Sulcus tendinis musculi fibularis longi; Sulcus tendinis musculi peronei longi】 Groove on the lateral aspect of the calcaneus below the fibular trochlea. →(踵骨外側面の中央やや前よりの部は踵腓靱帯の付く隆起があり、そのすぐ前には後上方より前下方に向かって斜めに走る浅い長腓骨筋腱溝がある。)
270_06【Fibular trochlea; Peroneal trochlea; Peroneal tubercle腓骨筋滑車;滑車突起 Trochlea fibularis; Trochlea peronealis; Processus trochlearis】 Bony projection above the groove for the tendon of the fibularis longus that acts as a pulley for the fibularis longus muscle. Attachment site for part of the peroneal retinaculum. The fibularis brevis muscle passes cranially from the trochlea. →(長腓骨筋腱溝の前にある前上方から後下方に長い弱い高まりを腓骨筋滑車といい、それより上方に短腓骨筋腱溝が乗る浅い溝がある。)
270_07【Tarsal sinus足根洞 Sinus tarsi】 Funnel-shaped prolongation of the calcaneal sulcus and sulcus tali that opens laterally. The subtalar joint is palpable here. →(踵骨溝は距骨の距骨溝と向き合って足根洞をつくるが、この洞は前外方が広く、後内方に向かって狭くなる漏斗状の空間となる。)
270_08【Navicular bone舟状骨[足の] Os naviculare】 Bone situated medially between the head of the talus and the three cuneiform bones. →(足の舟状骨は中心足根骨に属し、足根の内側で距骨と楔状骨の間にある。前後に扁平な骨で、背側で凸面、足底側で凹面となっている。前面に3個の凸面の関節面があり、それぞれ内側楔状骨・中間楔状骨・外側楔状骨と関節する。後方は距骨頭に対する関節窩をなす。内側面は粗面状で下方に突出し舟状骨粗面をなす。皮下で触知できる。外側面で立方骨関節することも多い。底側面で舟状骨粗面に近い部に後脛骨筋腱の深層のものが通る浅い斜めの溝がある。ラテン語のNavisの縮小形Navicula(小舟)に由来する。)
270_09【Lateral cuneiform bone外側楔状骨;第三楔状骨 Os cuneiforme laterale; Os cuneiforme tertium】 Wedge-shaped bone between the navicular and the third metatarsal. Its base is directed superiorly. →(舟状骨と第三中足骨の間に位置する。その楔形の底面は上方を向く。外側楔状骨の外側面は立方骨の内側面に接する。)
270_10【Intermediate cuneiform bone; Middle cuneiform bone中間楔状骨;第二楔状骨 Os cuneiforme intermedium; Os cuneiforme secundun】 Cuneiform bone located between the navicular and the second metatarsal. The base of the wedge is directed superiorly. →(舟状骨と第三中足骨の間に位置する。その楔形の底面は上方を向く。3つの楔状骨の中で最小で、全楔状骨を連ねる前縁でここが最もくぼむ。)
270_11【Medial cuneiform bone内側楔状骨;第一楔状骨 Os cuneiforme mediale; Os cuneiforme primum】 Wedge-shaped bone between the navicular and the first metatarsal. The base of the wedge is directed inferiorly. →(舟状骨と第一中足骨の間に位置する。その楔形の底面は下方を向いている。3つの楔状骨の中で内側楔状骨は飛び抜けて大きい。)
270_12【Tuberosity of fifth metatarsal bone [V]第5中足骨粗面 Tuberositas ossis metatarsi quinti [V]】 Bony protuberance on the lateral aspect of the base of the fifth metatarsal. Attachment site of the fibularis brevis muscle. →(第5中足骨底の外側には第5中足骨粗面(短腓骨筋の着くところ)があり、体表から骨の突起として触れる。これが独立した小骨(Vesaliusの骨)となることがある。)
270_13【Tuberosity of cuboid bone立方骨粗面;方形骨粗面 Tuberositas ossis cuboidei】 Bony prominence on the inferior aspect of the cuboid proximal to the groove for the tendon of the fibularis longus. →(長腓骨筋腱溝の後縁は高い稜状の隆起の外側半分を立方骨粗面という。長足底靱帯の着く所である。)
270_14【Cuboid bone立方骨;方形骨 Os cuboideum】 Bone located between the calcaneus and the fourth and fifth metatarsals. →(足根骨の遠位列に属し最外側にある。踵骨と第4および第5中足骨との間にあり、内側縁が外側縁より長く、背面が背外側に向いた立方形をしている。外側楔状骨の外側にあって上面が外方に傾いた立方状である。外側面から足底面にかけて後外側から前内側へ走る溝が長腓骨筋腱溝で、溝の後方を境する隆起が立方骨粗面である。内側面中央に外側楔状骨に対する関節面があり、この外後方に舟状骨に対する関節面がある。近位端に踵骨に対する大きな関節面が、遠位端には第4および第5中足骨底に対する関節面がある。ギリシャ語のKybos(立方体)+Oeides(様)に由来する。)