271_00【Bones of foot足の骨;足骨 Ossa pedis】 →(足の骨は足根骨・中足骨および足の趾骨とに大別できる。足の内側縁と外側縁との中点を結ぶ線で、足を前半部と後半部とに分けると、足根骨は後半部に、中足骨と趾骨とは前半部にある。)
271_01【Talus; *Ankle bone距骨 Talus】 Bone situated between the tibia, calcaneus, navicular, and fibula. →(距骨は脛骨および腓骨と関節をなす足根骨。下腿の骨と他の足根骨との連結する。長軸は後外側上方から前内側上方へ向かう。遠位端の丸い頭と近位端の大きな立方形の体、中間の細く短い頚とに分ける。距骨体の上面は脛骨下端に対する関節面をなし、前後に凸面、左右に軽い凹面をなす。内側縁は直線的で外側縁は後方で内側方へ向かうので、関節面は前方で広く後方ほど狭い。内側面前方上方部にあり脛骨内果関節面に対する関節面が内果面である。広い前方部が前下方へ向かいコンマ状を呈する。内果面以外の部分はは粗面をなし多数の血管孔がある。外側面にあり腓骨外果関節面に対する関節面が外果面である。外果面は逆三角形状で上下に凹面、前後に軽い凸面をなす。外側面の下方への先端部分が距骨外側突起である。上面と内果面および外果面は互いに連絡し全体が隆起して、脛骨の下関節面と内果関節面および腓骨の外果関節面に対する鞍状の関節頭をなす。この関節頭全体が距骨滑車である。後面は狭く、後方に向かう突起が距骨後突起である。距骨後突起は外上方から内下方へ走る長母趾屈筋腱溝により、外側部の大きな外側結節と内側部の小さく踵骨の載距突起の後方に位置する内節結節とに分けられる。外側結節が距骨体から独立し、または軟骨で距骨体と連絡していることがある。この独立した小骨が三角骨である。足底面の後方で踵骨の後距骨関節面に対する長楕円形の凹面をなす関節面が後距骨関節面である。長軸は後内方から前外方へ向かい、矢状面とは約45度をなす。距骨頭は楕円球状で後上外側から前下内側へ突出している。前方の凸面を呈する楕円球面が、舟状骨の後面に対する舟状骨関節面である。距骨頭の足底面には3個の関節面がある。舟状骨関節とは細い隆起線で境され、最後方にある最大の関節面が中踵骨関節面である。関節面は凹面の楕円形で載距突起と関節する。この前外側にあり舟状骨関節面に連絡する比較的平坦で小さな楕円形の関節面が踵骨の前内側上面に対する前踵骨関節面である。前2者の内側にあり舟状骨関節面に連絡する小さな凹面部が、踵舟靱帯に対する距舟靱帯関節面(J.N.A.)である。距骨頚は頭と体の間の狭窄部で、上下に圧平された形をしている。外側上方から内側上方へ傾き粗面をなす。足底面で内側後方から外側前方へ走る深い溝が距骨溝で、踵骨の踵骨溝とともに足根洞を形成する。ラテン語のTalus(踵の骨・くるぶし)に由来する。)
271_02【Navicular bone舟状骨[足の] Os naviculare】 Bone situated medially between the head of the talus and the three cuneiform bones. →(足の舟状骨は中心足根骨に属し、足根の内側で距骨と楔状骨の間にある。前後に扁平な骨で、背側で凸面、足底側で凹面となっている。前面に3個の凸面の関節面があり、それぞれ内側楔状骨・中間楔状骨・外側楔状骨と関節する。後方は距骨頭に対する関節窩をなす。内側面は粗面状で下方に突出し舟状骨粗面をなす。皮下で触知できる。外側面で立方骨関節することも多い。底側面で舟状骨粗面に近い部に後脛骨筋腱の深層のものが通る浅い斜めの溝がある。ラテン語のNavisの縮小形Navicula(小舟)に由来する。)
271_03【Intermediate cuneiform bone; Middle cuneiform bone中間楔状骨;第二楔状骨 Os cuneiforme intermedium; Os cuneiforme secundun】 Cuneiform bone located between the navicular and the second metatarsal. The base of the wedge is directed superiorly. →(舟状骨と第三中足骨の間に位置する。その楔形の底面は上方を向く。3つの楔状骨の中で最小で、全楔状骨を連ねる前縁でここが最もくぼむ。)
271_04【Medial cuneiform bone内側楔状骨;第一楔状骨 Os cuneiforme mediale; Os cuneiforme primum】 Wedge-shaped bone between the navicular and the first metatarsal. The base of the wedge is directed inferiorly. →(舟状骨と第一中足骨の間に位置する。その楔形の底面は下方を向いている。3つの楔状骨の中で内側楔状骨は飛び抜けて大きい。)
271_05【Sesamoid bones of foot種子骨(足の) Ossa sesamoidea pedis】 Bones embedded in tendons or ligaments. They are often found below the head of the first metatarsal on either side of the tendon of the flexor hallucis longus muscle. →(種子骨は第1中足骨頭の足底面に2個、第1基節骨の底側面に1個を殆ど常に見るが、そのはかにも第5中足骨底面などにみられることがある。)
271_06【Tuberosity of navicular bone舟状骨粗面 Tuberositas ossis navicularis】 The medial margin of the navicular that gives attachment to the posterior tibialis muscle. It is palpable through the skin. →(足の舟状骨の内側部は舟状骨粗面として内方に向かって突隆し、体表から離れる。下面で舟状骨粗面に近く、後脛骨筋の深在の腱を容れる浅い溝が斜めに走る。舟状骨粗面に下方に着く後脛骨筋の一部の腱のなかに種子骨、外頚骨を含むことがある。)
271_07【Sustentaculum tali; Talar shelf載距突起 Sustentaculum tali】 Shelflike process located inferomedial to the middle talar articular surface. It supports the talus and bears most of its bulk. →(中距骨関節面と前距骨関節面はともに距骨の前半部をのせ、載距突起という台状突起の上面をなしている。踵骨の前端には立方骨に対する関節面がある。)
271_08【Medial process of calcaneal tuberosity踵骨隆起内側突起;踵骨隆起脛側結節 Processus medialis tuberis calcanei; Tuberculum tibiale tuberis calcanei】 Slight projection anterior, inferior, and medial to the calcaneal tuberosity. Origin of the abductor hallucis and the flexor digitorum brevis muscles. →(踵骨隆起は高く大きく前後に長い長方形をなす部で関節面を有せず、その後下端は著しく厚く突出して、下面の内外で高まって踵骨隆起外側突起および踵骨隆起内側突起をつくる。)
271_09【Superior facet of talus上面;近位面(距骨の) Facies superior tali; Facies proximalis】 Upper surface of the talus for articulation with the inferior articular surface of the tibia. →(距骨滑車の上面は前後径に強く凸、横径に弱くくぼみ、前方から後方に至るに従い幅が狭い。)
271_10【Medial malleolar facet of talus内果面;脛骨踝面(距骨の) Facies malleolaris medialis tali】 Surface that is nearly parallel to the sagittal plane for articulation with the medial malleolus. →(距骨の内果面は矢状方向に立つ関節面で狭い。)