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- 465_01【Coracobrachial bursa烏口腕筋の滑液包;烏口腕筋包;烏口腕筋嚢 Bursa musculi coracobrachialis】 Bursa situated between the tendon of the subscapularis and the coracobrachialis below the apex of the coracoid process.
→(烏口腕筋の滑液包は烏口腕筋と肩甲下筋との間にある。常在するものではない。)
- 465_02【Coracoid process of scapula烏口突起 Processus coracoideus】 Hooked process that projects anteriorly from the superior border of the scapula just lateral to the suprascapular notch. Attachment site of the pectoralis minor muscle and origin of the short head of the biceps brachii and coracobrachialis muscles.
→(肩甲切痕と関節窩の間には、烏の嘴のように折れ曲がった烏口突起が前外側方に突出している。烏口突起は烏口腕筋と上腕二頭筋(の短頭)が起こり、また小胸筋が付くための突起である。Koraxというギリシャ語は烏(または烏の嘴ように曲がったもの-ドアの把手など)を意味する。)
- 465_03【Biceps brachii tendon (long head); Tendon of long head (biceps brachii muscle)上腕二頭筋腱(長頭) Tendo musculus bicipitis brachii (Caput longum); Tendo capitis longi (Musculus biceps brachii)】
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- 465_04【Joint capsule of shoulder; Capsule of shoulder joint関節包(肩関節の) Capsula articularis humeri; Capsula articularis glenohumeralis】
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- 465_05【Intertubercular tendon sheath結節間腱鞘;結節間滑液鞘 Vagina tendinis intertubercularis; Vagina synovialis intertubercularis humeri】 Expansion of the articular cavity along the tendon of the biceps muscle.
→(結節間溝にある腱鞘で、上腕二頭筋腱をいれる。)
Pirogoff's aponeurosis
- 465_06Pirogoff's aponeurosis【Coracobrachialis muscle烏口腕筋 Musculus coracobrachialis】 o: Coracoid process, i: Anterior surface of the middle of the humerus, provides fixation. It acts to ensure contact at the shoulder joint between the head of the humerus and the glenoid cavity. Anteversion. I: Musculocutaneous nerve.
→(烏口腕筋は、発生学的には上腕の腹側筋の筋群(屈筋)に属し、上腕二頭筋と上腕筋のように、筋皮神経によって支配されている。しかし、この筋は肩関節においてのみ作用する。この筋は烏口突起から上腕二頭筋短頭とともに起こり、上腕骨内側面で、小結節稜の遠位に停止する。上腕を垂れ下げた状態では、烏口腕筋は腋窩に隠れている。この筋は上腕の神経血管幹を誘導する筋として働いている。)
- 465_07【Pectoralis major muscle大胸筋 Musculus pectoralis major】 o:Clavicle. Sternum. Second to seventh costal cartilages and rectus sheath, i: Crest of greater tubercle. Adduction and medial rotation of the arm. I: Medial and lateral pectoral nerve.
→(大胸筋は上肢の屈筋群から派生したもので、前胸壁にある大きな翼状の筋で鎖骨部、胸肋部、腹部からなる。鎖骨部は上肢帯(鎖骨)から腹側胸壁に広がって上腕骨大結節稜(遠位)に停止する。これは鎖骨の胸骨半、胸骨、および第(1)2~7肋軟骨から起こり、腹直筋鞘の前葉からも起こる。胸肋部と腹部の線維は鎖骨部の線維の下を横切り、大結節稜の近位に着き、鎖骨部は遠位に停止する。広背筋の場合のように、頭側に開き、上腕の外転と前方挙上の際に明らかとなる筋肉のスポットが生じる。上腕を垂れ下げているときは、大胸筋は四角形をしているが、上腕骨が外転されると、三角形となる。外側縁は前腋窩ヒダを形成している。後腋窩ヒダは広背筋の外側縁によってつくられている。大胸筋の鎖骨部と三角筋の間の奥には結合組織腔があり、そこを橈側皮静脈が通る。その隙間は力強い、筋肉の発達した人では非常に狭い。しかし、大胸筋の鎖骨部の発達が弱い場合は、鎖骨に向かって広がり、逆さにした三角形に似ている。その場合、鎖骨胸筋三角という名前が適当である。ここでは皮膚が窪んで鎖骨下窩を形成している。種々の形と大きさの胸骨筋が胸筋筋膜の上に発達することがある。これは肋骨縁に沿って一側または両側に広がっている(ヨーロッパ人の約5%)。もしこの筋が胸筋神経の枝で支配されていれば、これは哺乳類の皮筋の遺残と考えることができる。この筋はしばしば胸鎖乳突筋とつながっており、肋間神経の枝で支配されているかもしれない。広背筋の前縁と大胸筋の外側縁との間には、結合組織の線維(線維性腋窩弓fibrous axillary arch)が弓状に走って両筋を結んでいるが、数%の頻度でここに筋線維束(筋性腋窩弓muscular axillary arch)がみられる。筋性腋窩弓の存在は、生体でも皮膚の上から認めることが出来る。この以上筋束を最初に記載したのはRamsay(1795)であるが、Langer(1846)の広汎な研究以来、ランゲル筋Langer's muscleと呼ばれるようになった。)
- 465_08【Biceps brachii muscle上腕二頭筋 Musculus biceps brachii】 Two-headed muscle that attaches on the radial tuberosity and extends with the aponeurosis brachii toward the ulna to blend into the antebrachial fascia. It acts in elbow joint flexion and forearm supination. I: Musculocutaneous nerve.
→(上腕二頭筋は、長頭が関節上結節に起始し、短頭は烏口突起に起始する。二頭筋の長頭(長いのは腱の部分のみ)は上腕骨頭を越え、結節間滑膜鞘に包まれて、結節間溝へ入る。共通の筋腹の終止腱は、肘窩の奥で、橈側粗面に停止する。腱性の帯である上腕二頭筋腱膜は終止腱から分かれ、前腕筋膜に放散している。肘関節を屈曲すると、上腕二頭筋は特に突出する。なぜならば、この筋は関節から離れて、上腕筋によって前に押し出されるからである。機能として肘関節に作用して前腕をまげる。上腕前面に力こぶをつくる。筋腹の内外両側の溝をそれぞれ内側二頭筋溝および外側二頭筋溝という。前者を尺側皮静脈、後者を橈側皮静脈が走る。長頭の件は滑膜に包まれながら肩関節腔を貫く。また上腕骨の結節間溝を通るところでは、結節間滑液鞘に包まれる。)
- 465_09【Short head of biceps brachii muscle短頭(上腕二頭筋の) Caput breve (Musculus biceps brachii)】 o: Coracoid process. Adduction of shoulder joint.
→(上腕二頭筋の短頭は烏口突起に起こり、橈骨粗面と尺骨に停止する。作用として肘関節の屈曲と回外。その他、肩関節で上腕を前方に上げる。)
- 465_10【Long head of biceps brachii muscle長頭(上腕二頭筋の) Caput longum (Musculus biceps brachii)】 o: Supraglenoid tubercle. Abduction of shoulder joint.
→(上腕二頭筋の長頭は肩甲骨の関節上結節より起こり、橈骨粗面および尺骨に停止する。作用として肘関節の屈曲、肩関節の外転と軽度の外転。)
- 465_11【Superior and inferior transverse scapular ligaments肩甲横靱帯;上および下肩甲横靱帯 Ligamenta transversum scapulae】
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- 465_12【Omohyoid muscle肩甲舌骨筋 Musculus omohyoideus】 o: Superior border of scapula, i: Body of hyoid bone. It is divided into two bellies by an intermediate tendon that passes over the jugular vein. Hence it also tenses the pretracheal layer of the cervical fascia.
→(肩甲舌骨筋は、肩甲骨上縁で肩甲切痕の内側から、そのほか上肩甲横靱帯から起こり舌骨に向かう。中間腱により下および上腹に分けられる。参考:上腹と下腹は別の神経枝を受ける。)
- 465_13【Scapula; Shoulder blade肩甲骨 Scapula】 Shoulder blade.
→(胸郭の背側上外部で三角形をした大型の平坦な骨で第2~第8肋骨に被さっており、左右両端は肩鎖関節で鎖骨と、肩関節で上腕骨と関節している。肋骨面(前面)と背面の2面、内側縁・外側縁・上縁の3縁、上角・下角・外側角の3角を区別する。外側角の部分は上縁と外側縁の合するところで肥厚しており、その外側端に楕円形の関節窩がある。関節下の上・下には関節状結節および関節下結節があって、それぞれ上腕二頭筋長頭、上腕三頭筋長頭がおこる。また、関節下の内方はやや細くなっており肩甲頚という。肋骨面は全体に浅くへこんでおり肩甲下窩という。背面の上部には肩甲棘というほぼ水平に走る隆起があり、その尖端は大きく扁平な突起となって関節窩の外方へ突き出していて肩峰とよばれる。肩峰の内側面には鎖骨との関節面である肩峰関節面がある。背側面は肩峰棘によって二分され、上方の比較的小さいくぼみを棘上窩、下方に広いくぼみを棘下窩という。上縁は外側に向かってやや下方に向いているが、その外側端には肩甲切痕という小さい切れ込みがある。また、肩甲切痕と関節窩の間から鈎状の烏口突起が前方に突き出している。語源はローマ時代にはscapulaは「背なか」を意味していた。17世紀にフランスの解剖学者リオランJ.Riolanがギリシャ語のSkaptein(掘る)に由来するscapulaを肩甲骨に初めて採用したという。この骨の形がシャベルに似ているからである。日本では肩甲骨のことを俗に「貝がらぼね」という。)
- 465_14【Teres major muscle大円筋 Musculus teres major】 o: Near the inferior angle of scapula, i: Crest of lesser tubercle of humerus. Retroversion of the arm with adduction and medial rotation. I: Thoracodorsal nerve.
→(大円筋は肩甲骨下角の背側面で起こり、上腕三頭筋長頭の回りを曲がり、広背筋停止腱(下縁で一緒に成長する)の背側で小結節稜に付着する。大円筋は肩甲下筋の分かれたものである。さらに、同じ原基から生じる広背筋と遺伝的にも密接に関係している。大円筋、小円筋、上腕三頭筋長頭の3者によって取り囲まれる三角形の隙間は内側腋窩隙triangular spaceと呼ばれ、ここを肩甲回旋動静脈が通っている。また大円筋、上腕二頭筋長頭、小円筋、上腕骨の4者によって囲まれる四辺形の隙間は外側腋窩隙quadrangular spaceとよばれる。ここは腋窩神経と後上腕回旋動脈が通っている。)
- 465_15【Triceps brachii muscle上腕三頭筋 Musculus triceps brachii】 Three-headed arm muscle with a common attachment on the olecranon and the posterior wall of the joint capsule. Extends the elbow. I: Radial nerve.
→(肘を伸ばす筋。3つの起始のうち、軽く伸展する時は内側頭が働き、強く伸展する時には長頭や外側頭も協同する。長頭は肩甲骨の関節下結節、外側頭は上腕骨上部の後面、内側頭は上腕骨体の後面からおこり、合したのち尺骨の肘頭につく。なお、この筋は肩関節の内転にも働く。神経支配:橈骨神経(C5,C7,C8).動脈:上腕深動脈。(イラスト解剖学))
- 465_16【Long head of triceps brachii muscle長頭(上腕三頭筋の) Caput longum (Musculus triceps brachii)】 o: Infraglenoid tubercle. Retroversion and adduction of the shoulder joint. Divides the triangular (medial) and quadrangular (lateral) spaces between the teres major and minor muscles.
→(長頭は肩甲骨の関節下結節とそれに続く肩甲骨外側縁から起こる。この筋は、広い表層の腱板を介して肘頭に停止する。外側の腱線維束は前腕の筋膜に入り、肘頭が損傷された場合にも予備の伸筋としての働きをする。また、その深層の線維は肘関節の関節包に付着している。これらは肘関節筋と呼ばれている。)