688_00【Stomach胃 Gaster; Ventriculus】 Organ extending from the end of the esophagus to the pylorus. →(胃は食道と十二指腸の間にある不規則な洋梨状の消化管。胃液を分泌し食物を糜汁とする。容量は日本人の胃の平均は♂1407.5ml、♀1270.5ml。形状は死体ではウシの角状の嚢であることが多いが、生体では内容の充満度、体位、機能状態によって著しく変化する。位置は上端は左第5肋間、下端は内容の空虚なとき臍より三横指上方。胃の大部分は左下肋部と上胃部に位置する。部域は①噴門十二指腸が胃に連続する部。その内腔は狭く噴門口をなす。その①は、正中線よりわずか左側で、第7肋軟骨が胸骨に付着する高さにある。前腹壁より約10cm深部で、切歯から食道を経て40cmで達する。②幽門(幽門口)胃と十二指腸の境界。壁内に輪状に走行する幽門括約筋が発達しているため壁は輪状の高まりとなって幽門孔をとり囲む。その位置は、第1腰椎の下端の高さ正中線の約1.5cm右方である。③幽門部胃体と幽門部の間に介在する比較的細い部。その胃体側を幽門洞、幽門へつづく管状部を幽門管とよんでいる。④胃体噴門と幽門部との間で胃のもっと広い部域。胃体管は胃の小弯に沿って生じるとされる十二指腸への通路。胃体の上端部で行き詰まりの嚢状の部分を胃底といい横隔膜の直下に位置する。胃底が噴門へつづく面と食道下端は鋭角状の噴門切痕をつくる。このほか胃の前壁と後壁を区別しこの量壁が上縁と下縁で互いに移行する弓状の縁をそれぞれに小弯と大弯といい、小綱と大網の付着線をなしている。胃体と幽門部の境目の小弯は内方へ深く落ち込み角切痕(胃角)をつくる。胃壁の構造は外表は腹膜の一部である漿膜でおおわれ小綱および大網表層へ移行している。平滑筋からなる筋層は外層が縦走筋(外縦筋)、中層は最もよく発達し、輪走筋(中輪筋)、食道の内層筋から発して胃体を斜走するが、胃底では輪走する。幽門部では中輪筋がとくに発達し幽門括約筋となるが、内斜筋は欠いている。胃の内面は胃の粘膜でおおわれ、収縮時には多数の縦走するヒダ(胃粘膜ヒダ)がみられる。粘膜の表面には小さい陥凹が多数みられ(胃小窩)、その底部に固有胃腺が数個ずつ開口する。胃粘膜は浅い溝によって直径約2~3mmの多角形に区画されている。これを胃小区という。固有胃腺を構成する細胞は主細胞、傍細胞、副細胞がある。幽門腺は幽門部にある分枝単一管状胞状腺である。)
688_01【Muscular layer of oesophagus筋層(食道の);食道筋 Tunica muscularis oesophageae】 Double layer of muscle in the wall of the esophagus. In the upper one-third of the esophagus it consists of transverse striated muscle and in the lower one-third of smooth anular (inner) and longitudinal (outer) muscle. →(食道の筋層は食道壁にある2層の筋層。上食道の上1/3の部分はほとんど骨格筋空なり、中間の1/3は骨格筋と平滑筋の両方、また下1/3は平滑筋線維のみからなる。内層は輪走(内輪筋層)、外層は縦走(外縦筋層)。食道の輪筋層は食道下端で特に発達しており、下部)
688_02【Longitudinal oesophageal muscle; Longitudinal muscle of oesphagus; Longitudinal muscular layer of oesophagus縦走筋;縦筋層(食道の) Stratum longitudinale esphagus】 →()
688_03【Circular muscle layer of esophagus; Inner circular muscle layer of esophagus輪筋層;内輪筋層(食道の) Stratum circulare (Tunica muscularis oesophageae)】 →()
688_04【Circular muscle layer of stomach; Middle circular muscle lyaer of stomach輪筋層;輪走筋;中輪筋層(胃の) Stratum circulare tunicae muscularis gastricae】 Middle layer consisting of circular muscle fibers. →(胃の輪筋層は中間の輪走筋層。)
688_05【Pylorus幽門 Pylorus; Pylorus ventriculi】 End of the stomach that is reinforced by a ring of muscle. →(幽門は、強力な輪状筋を備えた胃下端部。胃の空腹時、背臥位では正中線の1~2cm右方で、第1腰椎の右前方にある。)
688_06【Submucosa of stomach粘膜下組織(胃の) Tela submucosa gastricae】 Layer between the muscularis mucosae and the muscular coat that consists mainly of collagenous connective tissue and contains vessels and nerves. →(胃の粘膜下組織は主として、膠原線維からなる疎性結合組織である。脂肪細胞、形質細胞、リンパ球や好酸球も多数認められる。マイスナー神経叢、比較的太い動静脈、リンパ管が分布している。)
688_07【Oblique fibres斜線維;斜線維層(胃筋層の) Fibrae obliquae (Tunica muscularis gastricae)】 Innermost layer of the muscular coat with oblique muscle fibers. →(斜線維は最内側にある縦走する筋線維層。)