Band1.317   

[図450] 右の膝関節(2/3)関節包を開いて前方からみる.

 膝蓋面Facies patellarisはすでに述べたように鞍状で,2分した両顆を結合する位置にある.その外側部は内側部より前方へ突出している.軟骨の厚さは中央部で3.5mmで,周辺にゆくほど薄くなる.

 脛骨の近位関節面Facies articuIares proximalesは8~10°の角度で後方へ傾いている.近位関節面は軟骨をかぶらない前顆間窩のほか,顆間隆起および後顆間窩によって左右の両面に分けられている.両面は輪郭がほぼ卵円形で,その長軸は矢状方向に向いている.

 大腿骨の両顆の場合と同様に,ここでも内側(脛側)面は多くのこまかい点で外側(腓側)面と異なっている.後者の矢状方向の径は前者のそれよりいくらか短い.内側の面の弯曲は前後の方向に凹であるのに対して,外側の面は同じ方向に凸である.さらに外側の面は内側の面にくらべると,全体として1cmだけ前方へずれている,軟骨の被いは外側の面の方が厚い.軟骨の厚さは中央の諸部では4~5mmであり,周辺にゆくほど次第に薄くなって1~2mmとなる.

S.317   

最終更新日11/05/03

 

ページのトップへ戻る