歴史的な偉大な解剖学書
神経支配:腓側足底神経による.
脊髄節との関係:S. I, II.
作用:母指を腓側および足底の方に引く.
変異:斜頭から1つの腱が第2指にゆくことがある.横頭は全部あるいは一部欠けていることがある.斜頭のいくつかの筋束がときに第1中足骨に停止することがあり,これらは[足の]母指対立筋M. opponens hallucisと呼ばれる(W. Krauseによればこの名称は不当であると).
[図584] 右足骨の足背面における筋の起始と停止
[図585] 右足骨の足底面における筋の起始と停止
β. 小指球の筋群Mttskeln des Kleinzehenballens
1. 小指外転筋M. abductor digiti quinti. (図583, 586, 587)
足の外側縁で皮膚のすぐ下にあり,踵骨隆起の腓側結節,足底腱膜に始まり,また踵骨隆起の脛側結節からも起っている.この筋は第5中足骨粗面および小指の基節骨底に停止する.
神経支配:腓側足底神経による.
脊髄節との関係:S. I, II.
作用:小指の基節骨を外側および足底の方に引く.
変異:第5中足骨粗面に付着する筋束は独立することがある.
2. 短小指屈筋M. flexor digiti quinti brevis. (図586, 587, 589)
長足底靱帯および第5中足骨底から起り,小指外転筋と合して,小指の基節骨底に達している.
神経支配:腓側足底神経による.
脊髄節との関係:S. I, II.
作用:小指の基節骨を足底の方に引く.
変異:この筋は小指対立筋と全く癒合していることがある.
最終更新日13/02/03