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[図625] 心窒壁を開いて房室弁の装置を示す(5/6)

心臓の隔壁

心臓の隔壁は心房中隔Septum atriorumと心室中隔Septum ventriculorumからなる.この2つは大部分が筋肉でできているが,ただ限局的に筋肉のない半透明の所があり,そこを膜性部Pars membranaceaという.左心室では前半月弁と右半月弁の間のところである.右心室では中隔の薄い個所が三尖弁の前尖と中隔尖が合するところにある(Jarisch).この薄いところは中隔尖の付着部により横断され,従って膜性部の半分は心房中隔にもあるから心房中隔の筋性部Pars muscularisと心室中隔の筋性部,および心房中隔の膜性部Pars membranaceaと心室中隔の膜性部の4つの部分が区別される.

 膜性部はJarischによると非常にさまざまな形と大きさをもっている.膜性部の下縁をヒス束Hissches Bündelが走り,その前縁でヒス束は右脚と左脚に分れる.Jarisch, A., Sitzber. Akad. Wiss. Wien,121. Bd. III Abt.,1912.

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最終更新日13/02/03

 

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