A02_1_04_009

外側部(後頭骨の)Lateral part of occipital bone(Pars lateralis ossis occipitalis)

外側部(後頭骨の)【がいそくぶ(こうとうこつの)】 The part that is lateral to the foramen magnum.(後頭骨の外側部は大後頭孔の両側にある部分で、下面に後頭顆がある。そのやや外側の前縁には頚静脈切痕という切れ込みがあり、これは頚静脈孔の壁の下半を作る(壁の上半は側頭骨の同名の切痕)。この頚静脈孔は後頭骨および側頭骨から出る小さい[頚静脈]孔内突起によって前後の2部に分かれる。前部は小さく、舌咽神経、迷走神経、副神経、および下錐体静脈洞がここを通る。後部は大きく、内頚静脈の通路である。頚静脈切痕の後方の骨部は外側方に突出して頚静脈突起となり、その肥厚した外側縁は側頭骨の岩様部と軟骨性に結合する。外側部の下面には大後頭孔の前半の両側にあたり、後頭顆が突出する。その表面は滑らかで、少し外方に傾斜した楕円形の凸面で、その長軸は前内側から後外側に向かう。後頭窩は環椎の上関節窩に対する関節頭をつくる。横溝(外側部と底部が別個に形成され、癒着した部にあたる)によって前後に2分されることもある。また、正中面に対する角度には個人差が大きい。後頭窩の基底部を後内方から前外方に斜に舌下神経管が貫く。後頭顆の後には顆窩があり、顆導出静脈が通る顆管がここに開く。顆管の太さは個人差がはなはだしく、同一個体でも両側のものの差が著しいことが少なくない。外側部の上面には後頭窩の上に相当して頚静脈結節があり、それが大後頭孔に向かう面の基部に舌下神経管の内口が開く。頚静脈突起は上面ではとくに突隆し、それを後から内前方へS状洞溝の末端がめぐって頚静脈切痕の後縁に達している。顆管の内口が明瞭に見られるときは、この屈曲点よりやや前方に位置することが被い。)

Spalteholz

人体局所解剖図譜 III巻

Rauber Kopsch

Band1(148)

岡島解剖学

Pocket atlas of human anatomy

 

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