Rauber Kopsch Band2. 055   

また耳管咽頭口の前壁から口蓋帆の鼻腔面に達するひだがしばしばみられる(口蓋耳管ヒダPlica palatotubalis).

 口腔に面した軟口蓋の粘膜は少数の(結合組織性)乳頭をもっている.口蓋垂では乳頭の数が比較的に多い.粘膜は扁平上皮で被われており,そのなかに味蕾がみられることがある.鼻腔に面する軟口蓋の粘膜は多数の乳頭をもっており,線毛上皮を被むつている.そのなかに扁平上皮が島状をなして所々にみられる.口蓋腺Glandulae palatinaeは前後両面ともはなはだ多く存在する.口蓋垂だけでもそれが12個あり,後面には40個,前面には100個もある.それは純粋の粘液腺である.(軟口蓋の後面(鼻腔がわ)にある腺は混合腺の構造を呈するものが多い,(小川鼎三))

[図81]上下の口蓋扁桃 概観像

 横の方向に切断してある.つまり舌口蓋弓と咽頭目蓋ののびる方向に対して横断口蓋帆および口峡の諸筋Musculi palati et faucium, Muskeln des Gaumensegels und der Rachenenge(図79, 86)

1. 口蓋帆張筋M. tensor veli palatini(図86).これは蝶形骨棘から翼状突起の基部までのかなり長い線,ならびに耳管軟骨の外側鈎状部の面からおこる3角形の薄い板状の筋であって,鉛直に下方にすすんで,狭くなって1本の腱となり,この腱が翼突鈎で急にまがって,それからは水平方向に内側にすすみ,口蓋腱膜Gaumen Aponeuroseに達する.

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最終更新日13/02/03

 

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