Rauber Kopsch Band2. 296   

 神経節は全体として,厚薄いろいろな厚さの結合組織性の被膜に包まれている.これはそこにやってくる神経の神経周膜のつづきである.神経節の内容は神経線維および神経細胞である(図369).神経線維は神経内膜鞘に包まれており,神経細胞は殻の中にあるクルミのように特別な被膜の中にある.これらの被膜は神経線維の神経内膜鞘のつづきをなす結合組織線維と,なおまた被膜細胞Kapselzellen,外套細胞Mantelzellen,辺縁細胞Randxeltenあるいは鞘細胞Scheidenzellenと呼ばれるかなり多数の細胞とからできていて,この細胞は神経細胞の表面と線維性被膜の内壁との間にあり,Heldによれば末梢性のグリア細胞とみなすべきものである(図365, 366).

[図368]ヒトの坐骨神経 横断

[図369]ヒトの下頚神経節 その一部を弱拡大で示す.

10.神経線維および神経の結合:神経叢形成Plexusbildung,神経の吻合Anastomosen

 ニューロンの細胞体より発する神経突起は集合して束をなして,中枢器官の内部でも,また末梢神経系の中でもさらに遠くまでいっしょに走っている.そのさい個々の束が分れて,また他の束と合し,その全部あるいは一部がふたたびこの束から別れて,もう1つ別の束に加わったりする.この束の分れ且つ合する形式を神経叢形成Geflechtbildungといい,その結果できるものが神経叢Plexus, Geflechtである.

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最終更新日13/02/03

 

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