A03_1_07_001

顎関節Temporomandibular joint(Articulatio temporomandibularis)

顎関節【がくかんせつ】 (下顎骨と側頭骨の間の関節で、関節頭である下顎骨は左右に長い楕円体状で前後に短いのに対し、関節窩は側頭骨の下顎窩から関節結節の下にいたる面で前後に長い。両者の間には関節円板が介在し、その下面はとくに深くくぼみ、関節頭と関節窩の不適合を調節している。関節包はゆるく、内面は関節円板に固くついている。関係する靱帯は次の三つである。(1)外側靱帯:関節包の外側面を補強する。側頭骨頬骨突起からおこり下顎径につく。(2)蝶下顎靱帯:関節包の内側にあり、蝶形骨棘からおこって下顎小舌につく。関節包とは密着しておらず、その間に下歯槽動脈・静脈・神経が介在する。(3)茎突下顎靱帯:関節の後方にあり、茎状突起からおこり、下顎角後縁の内面につく。この靱帯は、頚筋膜が局部的に肥厚したもので、耳下腺と顎下腺を隔てている。顎関節は縫合(咀嚼)運動をを行うが、それは(1)下顎の上下運動、(2)前後運動、(3)左右運動に大別される。主として(1)は関節円板と下顎頭の間で、(2)は側頭骨関節結節と関節円板の間でそれぞれ行われ、(2)の運動が左右の関節で交互になされると、(3)が行われることになる。これらの運動が組み合わせて行われること、運動には関節円板の胃道が伴い、単なる蝶番運動ではないこと、また左右の関節が協同して働くことなどが顎関節の特徴である。)

Spalteholz

小解剖学図譜

人体局所解剖図譜 I巻

人体局所解剖図譜 III巻

人体局所解剖図譜 IV巻

Rauber Kopsch

Band1(280)

岡島解剖学

Pocket atlas of human anatomy

ネッター解剖学図譜

 

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