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輸出細動脈[糸球体](腎臓の)Efferent glomerular arteriole of kidney(Arteriola glomerularis efferens renis)

輸出細動脈[糸球体](腎臓の)【ゆしゅつさいどうみゃく[しきゅうたい](じんぞうの)】 Arteriole that leaves the vascular pole of a renal corpuscle. It arises from glomerulus capillaries.(輸出細動脈は糸球体からでてくる血管で輸入細動脈より細いが、この太さの差が糸球体瀘過圧の形成に役立っている。輸出細動脈のその語の流路皮質ネフロンと髄傍ネフロンとで異なる。皮質ネフロンは、直ちに尿細管周囲毛細血管網peritubular capillary networkを形成し、皮質内に分布する。一方髄傍ネフロンはの場合は、輸出細動脈の大部分は下降して髄質外帯に入り、ここで弓に多数の細動脈に分岐する。これらの一部は直ちに密な尿細管周囲毛細血管網を形成して髄質外帯に分布するが、残りの細動脈は血管足を形成し、真直ぐに髄質中を下行する。輸出細動脈由来のこのような直走する下行細動脈を偽直細動脈Arteriolae rectae spuriaeという。「偽」といわれる理由は、弓状動脈から直接髄質に向かう(真)直細動脈Arteriolae rectae spuriaeも少数ながら存在するとされるためである。しかし直細動脈は元来は偽直細動脈であったが、糸球体が何らかの原因で退化したために輸入と輸出細動脈が直接連続したものだという説もある。いずれにせよ、真直細動脈が存在するとしても少数なので、機能上は無視できる。すなわち、髄質の動脈血のほとんどは糸球体を経由し、輸出細動脈由来であると考えてよい。直細動脈(偽および真)は、髄質のいろいろな高さで尿細管周囲毛細管網を形成したのち、壁は薄いが内頚は毛細血管より厚い直細静脈venae rectaeとなり上行する。直細動・静脈を合わせて直細血管Vasa rectaeという。直細血管束と、これらを取り巻くヘンレのループで配列されていて、このことは対交流交感countercurrent exchangeに役立つと考えられている。)

Rauber Kopsch

Band2(185; 189)

岡島解剖学

Pocket atlas of human anatomy

ネッター解剖学図譜

 

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