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血液Blood(Haema; Sanguis)

血液【けつえき】 (血液は閉鎖管系をなす血管の中を循環する赤色の液体である。その総量はヒトで約5リットル、体重の約7%(1/13)に相当する。血液は液性の媒体である淡黄色、透明な血漿と、その中に浮遊している有形成分とからなる。有形成分は大部分血球で、赤血球、白血球、血小板などに大別され、白血球は数種に分類される。血液は胎生期の間葉(mesenchyme)に由来枝、血漿を細胞間質と考えると、液性の細胞間質をもつ特殊な結合組織といえる。血液の赤い色は赤血球の血色素(hemoglobin)によるもので、動脈血は血色素と結合する酸素に富み鮮紅色を呈し、静脈血は酸素に乏しく暗赤色を呈する。血液の比重は1.055~1.066、pH7.2~7.4で弱アルカリ性である。血液の作用として、①肺から各部体組織へ酸素を運搬し、体組織より肺へ炭酸ガスを運搬する、②消化管より吸収された栄養素を体組織へ運搬し、代謝産物を処理臓器へ運搬する、③各種内分泌腺より分泌されるホルモンを標的臓器へ運搬する、④血液凝固因子を含み、血小板とともに出血に際し、血栓を形成し止血する。⑤細菌、毒素その他の抗原に対する抗体を含み、抗原抗体反応の場となり生体を防御する。⑥体内の温度を一定に保つ、などがある。)

Rauber Kopsch

Band1(050; 497; 516)

Pocket atlas of human anatomy

406(General terms一般用語)

現代の組織学 085

 

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