A12_1_01_007

卵円孔Foramen ovale of heart(Foramen ovale cordis)

Botallo's foramen卵円孔【らんえんこう】 Opening in the interatrial septum that is present until birth. Direct flow of blood from the right atrium into the left.(卵円孔は出生時まで働いている、心房中隔にある孔。心房中隔の形成は原始心房の正中部はくびれ、その上面を心球・動脈幹がのりこえている。両側の心耳がふくれるにつれて内部では正中矢状位のヒダが張り出し(一次中隔)、その裾はやがて心室間の前・後心内膜クッションに連なる。一次中隔の下縁には心内膜性の肥厚が現れる。その下の左右交通路を一次孔(Ostium primum)とよぶ。一次孔が閉じるに先だち一次中隔の上部に孔があく(二次孔、Ostium secundum)。この孔はすぐに大きくなる一方、一次中隔の肥厚縁および前後クッションの融合によって一次孔は閉じ、左と右の房室口が分離する。肺静脈(そのころ単一)の下行部は一次中隔の付け根の左側に接して存在する。一次中隔に右側で左洞房弁との間(Spatium interseptovalvulare)に現れる鎌状のヒダを二次中隔とよぶ。その裾のはやがて旧一次中隔肥厚縁また左洞房弁等と連合して卵円孔の枠組を構成する。二次孔を生じた後の一次中隔は卵円孔の左手に弁膜状の構造として残存する形となる(卵円孔弁)。胎生期を通じて下大静脈よりそそぐ血流の大部分は卵円孔を介して左心房に向かう。出生して臍静脈からの還流がやむのに対し、肺静脈のそれは増加するので、左右心房の内圧に逆転が生じ、卵円孔は卵円孔縁に圧しつけられ、やがて器質的に張り付く。中隔鎌はその痕跡である。)

Spalteholz

小解剖学図譜

人体局所解剖図譜 I巻

Moore人体発生学

14-2.原始心臓の発生

14-6.胎児循環と新生児循環

岡島解剖学

Pocket atlas of human anatomy

ネッター解剖学図譜

 

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