A14_1_02_242

束間束;半月束;コンマ束;半円束;下行部;コンマ状部(後索の)Interfascicular fasciculus(Fasciculus interfascicularis; Fasciculus semilunaris; Pars descendens funiculus posterior)

Hoche, Bundle of, Tract of; Phillippe-Gombault, Triangle of; Schultze's comma tract束間束;半月束;コンマ束;半円束;下行部;コンマ状部(後索の)【そくかんそく;はんげつそく;こんまそく;はんえんそく;かこうぶ;こんまじょうぶ(こうさくの)】 Fibers of the propriospinal system that consist of descending axon collaterals of ascending projection tracts. They are grouped in bundles in the cervical and upper thoracic spinal cord between the gracile and cuneate fasciculi.(後索の主体を構成する薄束と楔状束の間に存在するコンマ形の領域をコンマ野comma fieldとよび、この部を形成する線維群をコンマ束comma tractという。この神経束の存在はWestphal (1880)によって最初に記載されたが、Schultze(1883)がコンマ束の名称を使ったことから後年Schultzesches Kommaの用語が広く使われるようになった。かれはC4とC5のレベル後根を横断したとき、手術巣から約2.5cm尾側でコンマ上の領域に変性繊維の集団を出現することを記載した。コンマ束はその位置から束間束または半月束ともよばれる。典型的なコンマ状を呈する変性線維の束は、頚髄に侵入する後根を切断したとき、胸髄上部の後索で観察することができる。しかしその時もコンマ束の形状と出現位置は正確には一致しない。コンマ状を尾方にに辿るとその形が変化し、コンマの頭の部分だけになり、尾の部分がなくなる。胸髄下半分以下で後根を切断しても、腰仙髄への後索でコンマ束を認めることはできない。これらのことを総称して、この固有束は頚神経と第1~7胸神経の後根由来の付帯的な下行枝によって構成される神経束とであると考えられる。胸髄下半分とそれ以下の後根から進入する線維の下行枝は後索内では分散して走行し、コンマ束となってまとまることはない。コンマ束は頚髄および胸部上半部に親友する後根線維の下行性分枝からなり、胸髄中央部以下に入る後根線維の下行枝はコンマ野に入らず、分散して下行枝、まとまりを示さないと考えられる。内在性の介在ニューロンの軸索の参加は完全には否定できないが、たとえあってもその数は少ない。T7以下で後根を切断してもコンマ束線維の変性は起こらない。後根線維の下行性分枝はコンマ区束、または中隔縁束、とくに卵円野領域を主として下行するとみられる。人ではC5からC6後根線維の下行枝はT12レベルまで追跡でき、C8の切断でもT12までたどれる。T4での切断では仙髄まで変性線維を追うことができる。これらの線維は後柱および後交連の領域に進入し、終末する。)

Spalteholz

小解剖学図譜

Rauber Kopsch

Band2(316; 322)

岡島解剖学

Pocket atlas of human anatomy

ネッター解剖学図譜

 

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