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最後野Area postrema(Area postrema)

最後野【さいこうや】 Triangular field below the trigone of vagus nerve. Its minute structure resembles that of the subfomical organ.(最後野は人では延髄の背内側部にあって、第四脳室の尾側端野側壁から隆起する一対のゼラチン様の組織塊として認められる。第四脳室の尾部は、中心管へ向かって筆先状に狭くなるので、最後野も吻側から尾方にせばまるV字状の、縦に長い構造物として観察される。吻側の最も開いた部分では、左右に1.5-2mmに開き、尾側端では中心管開口部の側壁に位置している。最後野は吻側に向かうほど背側へ移動し、その側方は第四脳室底に移行している。最後野の側縁は、多くの場合第四脳室ヒモの尾に当たり、第四脳室天蓋と脈絡組織を形成する軟膜に付着している。最後野は星状膠芽細胞に似た細胞、小動脈、類洞および、若干の無極あるいは単極ニューロンを有する。最後野は特殊な上衣層域のひとつで、血液脳関門外にあり、脳室周囲器官として総称されている。最後野を除くすべての脳室周囲器官は無対であり、間脳の特定部位に関係している。孤束核と脊髄から来る線維は最後野に投射する。最後野周辺の終止域はニューロフィジン、オキシトシン、バゾプレッシンを含有する。しかしこれらのペプチドは最後野内には検出できない。最後野は化学的嘔吐受容器で、アポモルフィンや静脈内に投与されたジキタリス配糖体に感受性をもっている。)

実習人体解剖図譜(浦 良治)

人体局所解剖図譜 IV巻

Rauber Kopsch

Band2(330)

Pocket atlas of human anatomy

R.V. Krstić組織篇

 

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