A14_1_08_958

視索上核下垂体路Supra-opticohypophysial tract(Tractus supraopticohypophysialis)

視索上核下垂体路【しさくじょうかくかすいたいろ】 (視索上核下垂体路は視索上核および室傍核の大型細胞要素で構成されている。これらの大型ニューロンの特異的なペプチド、オキシトシンとバソプレッシンは脳で最初に分離された特徴あるペプチドである。これらのペプチドは常に、ニューロフィジンという大型のペプチドと結合している。ニューロフィジンは分枝前駆体の部分である。ニューロフィジンⅠはオキシトシンに関係し、ニューロフィジンⅡはバソプレッシンと関係がある。2種のニューロフィジンは視索上核と室傍核の中に存在しているが、オキシトシンとバソプレッシンとは異なるニューロンに含まれる。神経分泌物は細胞体内で合成され、軸索内を終末まで輸送される。神経分泌物質は直径120~200nmの果粒が集まってできている。オキシトシンとバソプレッシンとはそれぞれ異なる側面像をもつ軸索内に存在している。視床下部下垂体路のホルモンは終末の軸索の膨隆部の中に、内部の密な有芯小包として蓄積される。密な有芯小包の内容物質は有窓毛細血管が含まれる血管周囲腔の中に放出される。室傍核の大細胞性要素からの第二次遠心性投射線維は正中隆起の外部帯までは説明されいる。そのうえ、高いレベルのバソプレッシンが下垂体門脈系に証明されている。正中隆起の外部帯のバソプレッシンの役割はわかっていないが、多分副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)放出の調節に働くのであろう。視索上核と室傍核の細胞はまた、エンケファリン、コレシストキニン、グルカゴン、ディノルフィンおよびアンギオテンシンのような他の生物学的に活発な物質を含んでいる。視床下部の神経分泌細胞は電気的インパルスを導く能力を保っている。視床下部にある細胞体を刺激することによって活動電位が生じ、これが軸索の中を伝導してホルモン遊離のきっかけとなる。)

Pocket atlas of human anatomy

ネッター解剖学図譜

R.V. Krstić(HMA)

 

ページのトップへ戻る