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副交感神経根;骨盤内臓神経;勃起神経(骨盤神経節の)Parasympathetic root of pelvic ganglia; Pelvic splanchnic nerves(Radix parasympathica pelvicorum; Nervi splanchnici pelvici)

副交感神経根;骨盤内臓神経;勃起神経(骨盤神経節の)【ふくこうかんしんけいこん;こつばんないそうじんけい;ぼっきしんけい(こつばんしんけいせつの)】 Preganglionic parasympathetic fibers from S2-S4. They synapse in the ganglia.(骨盤神経節副交感神経根は副交感性の内臓神経。第二~第四仙骨神経より起こり骨盤内臓および生殖器にいたる。求心性線維も含まれる。陰茎の勃起は種々の性的刺激に対する反応として徐々に起こるものである。すなわち、楽しさを予想させるような光景、音、匂い、心理的刺激、さらには全身皮膚ないし外陰部皮膚の触覚刺激がまず中枢神経系の活動を引き起こし、次いで第2~4仙髄からの副交感性節前ニューロンの活動が下下腹神経叢へと伝えられる。下下腹神経叢より発する副交感性節後ニューロンの軸索突起(節後線維)が内陰部動脈とその枝に沿って走行し、陰茎根部の海綿体に達しているが、副交感性の神経活動がまず海綿体の動脈を拡張させ、海綿体内を流れる血液量の増大を来す。陰茎海綿体および尿道海綿体がこのようにして次第に大きさを増すと海綿体からの静脈流が妨げられ(海綿体の静脈が圧迫されるため)、動脈流のみが維持されることから、海綿体内圧はますます上昇する。上に述べた現象が起きるために、海綿体を包む丈夫な筋膜が存在することも重要な一要素となっている。こうして陰茎は長さと太さを増して、しかも硬化した勃起状態となる。性的興奮の極上部が訪れて射精が起こるか、あるいは性感が消失するか抑制されれば、海綿体の動脈は収縮を起こし陰茎が弛緩する。陰核の勃起も男性におけるのと全く同じ機構により、性的興奮時に陰核内の海綿体に勃起が生じる。女性における性快感の極期(オーガズムorgasm)は男性の場合と同じく視覚、聴覚、触覚、その他の精神的刺激が性的興奮を次第に高めるのであるが、この過程で腟粘膜から露出した液体により腟内腔は潤される。これに加えて大前庭腺からの粘液分泌も亢進する。骨盤腔内にある腟の上方部位は下下腹神経叢からの神経支配を受けており、伸展覚のみを感受しうる。これに対して腟の開口部位、小陰唇、陰核は腸骨鼡径神経および陰核背神経による支配を受け、触覚に極めて鋭敏である。これらの領域からの刺激、さらには乳房その他の体部位からの刺激が中枢神経内に快感を感じさせ、それが絶頂に達すると胸腰髄(T1~L2)の交感神経節前ニューロンへの下行性神経伝達が起こる。女性性器に分布する交感神経の経路は、第1~2腰髄より出る節前線維と第1~2腰髄より出る節前線維と第1~2腰部交感神経節内に細胞体をもつ節後ニューロンとのリレーによるものと考えられている。しかし第3腰部交感神経節以下の交感神経節内に細胞体をもつ節後ニューロンも少数ながら上記のリレーに加わるようである。いずれにせよ、最終的には交感神経の節後線維が支配する腟壁内の平滑筋線維群が収縮し、腟壁のリズミックな動きが生じる。それに加えて、陰部神経(S2~4)を伝わる神経刺激がその支配筋である球海綿体筋および坐骨海綿体筋のリズミックな収縮を生じさせる。多くの婦人は1回の絶頂感で満足するが、しかし何回かの絶頂感を味わうことが満足するうえに必要である場合もある。)

実習人体解剖図譜(浦 良治)

人体局所解剖図譜 II巻

Rauber Kopsch

Band2(561)

岡島解剖学

Pocket atlas of human anatomy

ネッター解剖学図譜

ネッターFlash cards

Netter's Anatomy Flash cards(04-09)

Netter's Anatomy Flash cards(04-11)

 

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