A15_2_04_005

網膜虹彩部Iridial part; Irdic part of retina(Pars iridica retinae)

網膜虹彩部【もうまくこうさいぶ】 Part situated on the posterior surface of the iris. It is composed of a double layer of pigmented, cuboidal epithelium.(網膜虹彩部は虹彩の後面を縁どる上皮層で、網膜毛様体部と同様に、自由表面を互いに向かい合わせた2層の上皮細胞からできている。虹彩支質に接する前面の上皮は眼杯外板に由来する虹彩色相上皮層であり、後眼房に向かう後面の上皮は眼杯内板に由来するもので、狭義の網膜虹彩部と呼ばれ、これは瞳孔縁のところで反転して前者に移行する。虹彩色素上皮層の細胞は特異な細胞で、核のあるレベルを境としてそれより後方、すなわち自由表面側の細胞質は大量のメラニン顆粒を含み、単層立方上皮様の配列を示すが、核よりも前方、すなわち基底側の細胞質はメラニン顆粒を含まず、細長い紡錘形の突起となり、虹彩支質と色素上皮層の接着面に平行に、虹彩のつけねから瞳孔縁に向かって走る。これが瞳孔散大筋そのものである。網膜虹彩部(狭義)は丈の高い単層上皮であるが、細胞体が大量のメラニン顆粒でみたされているので、通常の標本では、細胞内の構造はもとより細胞境界さえも識別することはできない。後眼房に向かうこの上皮細胞の基底面はPAS反応要請の基底膜で裏打ちされている。)

Rauber Kopsch

Band2(599; 601)

Eduard Pernkopf

岡島解剖学

Pocket atlas of human anatomy

現代の組織学 457

ネッター解剖学図譜

 

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