Rauber Kopsch Band2.570   

交感神経線維の終末はごく繊細な網材の形であり,その最終の部分はそれが分布する細胞の内部にある.Stöhrはこれを神経性の終末細網nervöses Terminalretikulumと名づけ, Boekeはこれを終末周囲網状体periterminales Netzと命名した.もっとも後者は細胞内にある終末細網の部分のみに当るのである.

 終末細網はまだシュワン細胞を有った極めて細い神経索から起る.これは支配される諸器官を構成する細胞の外部および内部に1つの原線維網を形成する.しかしBoekeは細胞の外部にある終末細網の部分をsympathischer Grundplexus(交感性の基礎叢)と命名している.細胞の内部にある部分だけが彼のいう終末周囲網状体periterminales Netzである.この交感性の基礎叢は1つの合胞体5動砂彦勿解であって,これはたがいに結合したごく細い神経線維索よりなり,この線維索がごく繊細で,必ず無髄であり,網状にたがいにつながった神経原線維の集まりでできていて,必ずシュワン核を有し,細胞の境界は認められない.

 Stöhr, Pk., jr., Acta neurovegetativa 1. Bd.,1950.

[図581]1本の小動脈の壁における終末細網 ヒトの耳下腺から得たもの.動脈壁に切線方向の断面.mf平滑筋線維;Sk シュワン核.(Boeke, Z. mikr.-anat. Forsch., 34. Bd.,1933による)

[図582]筋層のない静脈壁における終末細網 ヒトの胃. ×1000 (Ph. Stöhr, Z. Anat. Entwgesch.,104. Bd.1935による)

B. 詳説lm besonderen

a)横紋筋における終末については第I巻,図474, 475を参照せよ.

b)平滑筋における終末.終末細網は平滑筋線維の表面を被い,原線維性の多数のものが個々に筋形質のなかに入っている(図112).

c)心筋における終末については554頁および図569を参照せよ.

 心臓の求心性神経の終末.

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最終更新日13/02/03

 

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