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- 885_01【Head of caudate nucleus尾状核頭 Caput nuclei caudati】 Anterior portion of the nucleus. It forms that lateral wall of the anterior horn of lateral ventricle.
→(尾状核頭は側脳室の前角の中に膨隆し、その外側壁をなし、視床の前方に位置する。尾状核頭は後方にしだいに小さくなり、視床の出現とともにその背外側に位置するようになり、尾状核尾に移行する。)
- 885_02【Internal capsule内包 Capsula interna; Capsula interna nuclei lentiformis】 Band of nerve fibers lying medial to the lentiform nucleus and medial to the thalamus and caudate nucleus.
→(内包は外側のレンズ核と内側の尾状核および視床との間にある、大きい線維束の集団で、その大部分は下方に集まって大脳脚に移行する。内包は大脳半球の水平断でみると、内包前脚と内方後脚からなり、これらは鈍角をなして交わり、内包膝の名で知られる接合部を形成する。内包前脚はレンズ核と尾状核の間にあり、また内包後脚(レンズ核視床部)はレンズ核と視床の間にある。内包のレンズ後部は尾方に、レンズ核の少し後ろにまで伸びる。この尾方の領域にはレンズ核の下を通って側頭葉に達する一群の線維があり、これらはまとまって内包のレンズ下部を形成する。①視覚、聴覚、体性感覚放線などを構成して視床から大脳皮質へ上行している線維と、②大脳皮質から視床、視床腹側部、中脳、後脳、脊髄へ下降している線維から構成される。)
- 885_03【Claustrum前障 Claustrum】 Layer of gray substance between the lentiform nucleus and insular cortex.
→(前障はレンズ核と島との間にある、内側が凹面をなす板状の核で、腹側方に厚くなる。この核とレンズ核との間には外包があり、また島の皮質との間には最外包がある。これらは狭い白質で、大部分は連合線維から、一部は交連および投射線維からなる。前障は種々の視床核、扁桃体などから線維を受け、大脳皮質に広く投射する。前障は以前は線条体とともにいわゆる基底核に数えられたり、あるいは皮質層の付け足しとして島皮質に属するものとされた。しかしながら、発生学的ならびに比較解剖学的研究によって、前障は発生の途中で位置がずれた古皮質の細胞群であることが証明されている。前障はその広い底の所で古皮質の領域へ移行する(すなわち梨状前野や扁桃体の外側核へ)。頭頂葉、側頭葉および後頭葉の皮質からの、無髄線維が局在的配列をなして前障に終わると言われている。前障の機能についてはわかっていない。)
- 885_04【External capsule外包 Capsula externa】 White substance between the claustrum and lentiform nucleus.
→(外包は前障と被殻の外表面とのあいだには幅の狭い白質の層があり、大脳皮質から被殻に達する神経線維はこの線維層を通る。)
- 885_05【Lentiform nucleus; Lenticular nucleusレンズ核 Nucleus lentiformis】 Nucleus arising from the telencephalon and diencephalon.
→(レンズ核は小細胞性の被殻と大細胞性の淡蒼球を合わせたもので、その形が全体として両凸レンズに似ており、その全外面を神経線維群で包まれているため、一括してレンズ核とよばれる。尾状核頭および視床の腹外側にある大きい核で、前頭断でも水平断でも三角形で、頂点は内側に、底辺は外側にある。レンズ核は薄い外側髄板によって内側の淡蒼球と外側の被殻に分かたれる。レンズ核の内面は内包によって囲まれ、外面は外包によっておおわれる。しかし、両者の発生・細胞構築・線維連絡などは互いに異なる。被殻はレンズ核の外側面の近くにあって多少赤茶色を帯び、淡蒼球はレンズ核の内側面よりを占めて色も白っぽい。発生学的には、淡蒼球が最も古く、古線条体paleostriatumとも呼ばれる。これに対して尾状核と被殻は新しいので、この両者を合わせて新線条体neostriatum(または狭義の線条体striatum)という。また古線条体と新線条体をあわせたものすなわちレンズ核(淡蒼球+被殻)と尾状核を総称して、広義の線条体corpus striatumと呼ぶ(線状体ではない)。また広義の線条体にに扁桃体と前障を加えたものが大脳基底核basal gangliaである。大脳基底核の障害としては、パーキンソン病が有名である。)
- 885_06【Putamen被殻 Putamen】 Lateral telencephalic part of the lentiform nucleus.
→(被殻はレンズ核の外側部を形成し、外側髄板によって淡蒼球の外節とへだてられている。島皮質とは最外包、前障、外包によってわけられる。被殻の構造は尾状核とまったく同様で、太い有髄線維をほとんど含まず、主として小さい神経細胞からなるが、散在性の大細胞を含む。被殻と尾状核は発生学的にみると、同一の細胞群が内包の発達によって隔てられたもので、両者の間には互いに結合する灰白質の線条が多数見られる。そのため、両者をあわせて線条体または新線条体と呼ぶ。線維連絡も尾状核と原則的に等しい。霊長類において動物が高等になると、相対的な意味で尾状核の体積が減少し、被殻の体積が増大するといわれている。)
- 885_07【Frontal horn of lateral ventricle; Anterior horn of lateral ventricle前角;前頭角(側脳室の) Cornu frontale ventriculi lateralis; Cornu anterius ventriculi lateralis】 Portion extending anteriorly from the interventricular foramen. It is bounded medially by the septum pellucidum, laterally by the head of caudate nucleus, superiorly by the body of corpus callosum, and anteriorly and inferiorly by the genu and rostrum of corpus callosum, respectively.
→(側脳室の前角は室間孔より前方の部分、内側壁は透明中隔、外側壁は尾状核頭、前壁及び上下壁は脳梁によってつくられる。)
- 885_08【Corpus callosum脳梁 Corpus callosum】 Transverse nerve fibers connecting the two cerebral hemispheres at the base of the longitudinal cerebral fissure.
→(脳梁は左右の大脳皮質、ことに新皮質を結合する線維の集合したもので、系統発生的には最も新しく、ヒトでは非常に発育がよい。その前後経はほぼ7.7cmである。脳梁は正中断では全体としては釣針状で、4つの部分が区別される。後端部は膨大し、脳梁膨大といい、その前方に続いて水平に走る部分を脳梁幹とよぶ脳梁はその前端では強く屈曲し、脳梁膝をつくる。これはさらに後下方にくちばしのように尖って脳梁吻となり、しだいに薄くなって終板に続く。)
- 885_09【Cave of septum pellucidum透明中隔腔 Cavum septi pellucidi】 Enclosed cavity of variable size between the two laminae.
→(透明中隔腔は左右の透明中隔板の間に挟まれた大きさ不定の腔。ヒトでは10%以下の率で存在し、第3脳室に連なる。)
- 885_10【Lamina of septum pellucidum透明中隔板 Lamina septi pellucidi】 Paired layer forming the septum pellucidum. It forms the lateral wall of the cave of septum pellucidum.
→(透明中隔板は透明中隔の一対の板。透明中隔腔の側壁をなす。)
- 885_11【Paraterminal gyrus終板傍回;梁下回;脳梁脚 Gyrus paraterminalis; Gyrus subcallosus; Pedunculus corporis callosi】 Convolution situated inferior to the rostrum of corpus callosum and anterior to the lamina terminalis.
→(終板傍回は前頭葉の内側面では梁下野のすぐ後方にあり、後方は終板で限界されるが、下面では前有孔質の後方に接するようになる。この部は特に対角回として区別される。)
- 885_12【Paraolfactory area嗅傍野 Area paraolfactoria; Area adolfactoria】 Region lying anterior to the rostrum of corpus callosum and lamina terminalis.
→(嗅傍野と梁下野は多くの成書で同義として扱われていたが、梁下野は正式には皮質回ではなく、透明中隔の下面の連続である。TAにおいて梁下野(梁下回)と皮質回に相当する嗅傍野(嗅傍回)を区別している。大脳半球の内側面で脳梁膝の下、終板傍回(海馬の最前部に相当すると考えられている)のすぐ前方にある小部分である。解剖学の成書などではParolfactoryの単語をもちいている。)
- 885_13【Straight gyrus直回 Gyrus rectus】 Straight gyrus above the medial margin of the orbit.
→(直回は大脳縦裂と嗅溝との間に成立する長い脳回。外側部は嗅溝と隣接する。)
- 885_14【Olfactory trigone嗅三角 Trigonum olfactorium】 Triangular expansion of the olfactory peduncle.
→(嗅三角は嗅索の後端で広がって三角形を呈するようになる。前有孔質の前境界部で大脳底面で嗅神経または嗅索が付着する部位にあたる。)