A14_1_05_316

オリーブ蝸牛束;オリーブ核蝸牛束;上オリーブ核蝸牛束Olivocochlear tract(Tractus olivocochlearis)

Rasmussen, Bundle ofオリーブ蝸牛束;オリーブ核蝸牛束;上オリーブ核蝸牛束【おりーぶかぎゅうそく;おりーぶかくかぎゅうそく;じょうおりーぶかくかぎゅうそく】 Fiber bundle from the superior olivary nucleus to the organ of Corti.(蝸牛神には遠心性(または交叉性および非交叉性オリーブ蝸牛束)があって脳幹から蝸牛へ投射しており、中枢神経系が感覚性入力を調節する経路となっている。ネコでこの内の交叉性線維を電気的に刺激したところ、聴覚刺激による蝸牛神経の反応が減弱した。オリーブ蝸牛束線維は上オリーブ核の主核と副核を取り囲むコリン作働性細胞から起こる。おれらの線維束はそれぞれの起始細胞により、内側系と外側系に分けるのがもっともよい。内側オリーブ蝸牛系は上オリーブ核内側部の腹内側部に位置する細胞から起こる有髄線維群で、蝸牛管の外有毛細胞領域に両側性(対側優位性をもって)に投射する。また外側オリーブ蝸牛系は上オリーブ核内側部の外側細胞から起こり、無髄線維を含み、蝸牛蝸牛管の内遊網細胞領域に両側性(同側優位性をもって)線維を送る。オリーブ蝸牛束の交叉性線維は顔面神経膝に向かって背内側に走って正中線で交叉し、非交叉性線維と合流し、前庭神経と共に脳幹から出る。これらの線維は内耳では前庭・蝸牛神経吻合枝を通って蝸牛神経に入り、ラセン器に至って有毛細胞とシナプス結合を行う。遠心性蝸牛線維は末梢受容器の感受性を低下させることにより、聴覚神経の活動を制御している。)

Pocket atlas of human anatomy

 

ページのトップへ戻る