A02_1_03_001

前頭骨Frontal bone(Os frontale)

前頭骨【ぜんとうこつ】 (前頭骨は頭蓋冠の前部を形成する単一の骨であるが、これは左右両半部からの1対2個の骨が正中線上での融合により1個になったものである。ほぼ垂直位を前頭鱗と水平位をなす眼窩部と両側眼窩部間にある鼻部とによりなる。前頭鱗には内面、外面、側頭面の3面がある。外面は前頭面とも呼ばれ前方に向かって膨隆し、最も突出した部分を前頭結節という。その下方にある弓状の隆起を眉弓の間には平坦な部分があり、ここが眼窩部との境界である。眼窩上縁の内側半部には2個の切痕または孔があるが、内側のものを前頭切痕(まれに前頭孔)、外側のものを眼窩上孔(まれに眼窩上切痕)という。眼窩上縁は外下方に突出して頬骨突起となり、頬骨の前頭突起と結合する。また頬骨突起の上縁から側頭線が後上方へ走る。側頭線の後下方の面を側頭面という。内面は大脳面ともよばれ凹面をなし、指圧痕、脳隆起、動脈溝などがある。上部中央には上矢状洞溝があるが、これは頭頂骨の同名溝の延長部である。この溝は前下方にいくにしたがい先細りとなり、下方では前頭稜という隆起に移行する。その最下端部は篩骨の鶏冠との間に盲孔を形成する。盲孔の底は閉塞されている場合が多いが、開口されている場合は鼻腔に通じる導出動脈が通る。前頭鱗の眉間ないし眉弓の内部にある空洞を前頭洞といい、前頭洞中隔により左右両部に分けられている。前頭洞の開口部を前頭洞口といい、これから篩骨漏斗を経て鼻腔の中鼻道に通じている。鱗部の後上部の大部分は頭頂骨に接し、これを頭頂縁という。眼窩部は眼窩上壁をなす部分で、ほぼ三角形であり、両側眼窩部の間には前後に細長い篩骨切痕がある。上面は大脳面で軽い凸面をなし、指圧痕、脳隆起がとくに著明である。下面は眼窩面で凹面をなし、その外側に涙腺窩があり、涙腺を容する。また前内側部には小さな陥凹があり、これを滑車窩といい、ここに滑車棘という小突起をみることがある。前縁は既述の眼窩上縁であり、後縁は蝶形骨縁で鋸歯状をなし、蝶形骨の大翼および小翼と接する。内側縁は篩骨切痕を囲み、篩骨蜂巣に対応する大小の窩を有する。鼻部はおよび上顎骨の前頭突起に接する。鼻骨縁の中央部から下方に突出する小突起を鼻棘という。左右の前頭骨が融合しない正中線上に縫合が残存しているものがあり、これを前頭縫合遺残という。)

Spalteholz

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Band1(165)

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