961
- 961_00【Pelvis骨盤 Pelvis】
→(骨盤を形づくる骨は左右の寛骨とそれらの間にある仙骨ならびに尾骨である。寛骨は腸骨、坐骨および恥骨の3個の骨が合して1つの骨となったもので、胎生期から少年期までは軟骨によって結合されているが、16~17才頃に骨化して完全に一つの寛骨となる(骨結合)。これら3つの骨がY字型に合するところは股関節の関節窩に相当し、寛骨臼といわれ、臼のような形に凹んでいる。仙骨は5個の仙椎が癒合して1つの骨なったものであり、また尾骨も3~6個の小さい尾椎がくっついて1つの骨になったものである。さて、左右の寛骨は前の方では線維軟骨によって結合(線維軟骨結合)されており、恥骨結合とよばれる。後ろの方では寛骨の茸状面と仙骨の同じ名の面とが仙骨関節によって結合される。仙腸関節は関節という名がついているけれども、向かい合う関節面の形や大きさがほぼ同じで、そのうえ関節包は狭く、且つ4つの短いが、強い仙腸靱帯により結びつけれているので、ほとんど動かない(半関節)。骨盤は大骨盤と小骨盤とに区分され、その界には分界線がある。分界線は岬角(第5腰椎と仙骨の結合するところで、前下にとびだしている)、腸骨の弓状線、恥骨櫛および恥骨結合の上縁を結ぶ線の事で、その囲む面は平面に近い。大骨盤は広く、浅い鉢のような容器で、腹腔の下部に位し、腹部内臓を容れる。外側には腸骨翼があり、後ろには仙骨の上端があるが、そのほかに第4、5腰椎と腸骨稜との間に張る腸腰靱帯もまた後壁をなす。しかし前は開放されている。また上前腸骨棘と恥骨結節との間には鼡径靱帯があり、これと腸骨前縁との間を腸腰筋や血管が通る。小骨盤は短い円筒状で、骨盤腔の中に骨盤内臓を容れる。ふつう骨盤といえば小骨盤(狭義の骨盤)だけをさすが、大骨盤を含めた広義の骨盤は骨格の中でも性差の最もはっきりした部分で、産科学で重要視される。小骨盤の前壁は恥骨、両側壁は坐骨と腸骨の一部でつくられる。前外側壁には閉鎖孔があり、閉鎖孔のところだけを残して閉鎖膜が張っており、筋のつき場所となる。後壁は仙骨と尾骨でつくられるが、大部分は骨のないところで、ほぼ縦に走る仙結節靱帯と、その前でこれと交叉するように横に張る仙棘靱帯の両者がここを補っている。大と小の坐骨切痕は仙結節靱帯によりそれぞれ大と小の坐骨孔にわけられる。そして大坐骨孔は梨状筋(仙骨前面から起こり、大転子につく)が骨盤の外へ出る通路をなし、またこの孔の中で梨状筋より上の部分を梨状筋上孔といい、上臀神経と同名の血管が通る。下の部分を梨状筋下孔といい、坐骨神経、下臀神経と同名の血管、陰部神経と同名の血管が通る。また小坐骨孔は内閉鎖筋(骨盤の内面)で、閉鎖膜とそのまわりから起こり、大転子につく)の腱が骨盤の外へ出る通路をなす。小骨盤の入口は分界線によって囲まれ、小骨盤の出口は坐骨結節、恥骨下縁および尾骨の下端を結ぶ凸凹の線によって境される。なお骨盤の入口と出口の前後径の各中点を通る前に向かって凹な曲線を骨盤軸といい、分娩のとき胎児の頭が通る道(産道)の軸をなす。恥骨結合の下部は恥骨価格といわれ、男では角度が急であり、女では角度が鈍く弓状をなすので、恥骨弓と呼ばれる。骨盤の出口をふさぐ軟部組織として前上に尿生殖角隔膜と深会陰横筋がある。これらを男では尿道、女では尿道と腟が貫く。また後ろ下には肛門挙筋があり、内閉鎖筋の筋膜の一部(腱弓といわれ、特に丈夫になっている部分)から起こり、漏斗上に肛門に付く。骨盤は全身の骨格のなかで性差の最もはっきりした部分で、特に目立つのは小骨盤腔(狭義の骨盤腔)が女では男よりもひろく、たけが低いことであるこれは分娩ということを考えれば当然である。Pelvisはギリシャ語のpelisに由来するラテン語で、ローマ時代には縁がややめくれた広口の深い容器を意味した。骨盤のことをpelvisというようになったのは16世紀の末である。)
- 961_01【Lumbar ganglia腰神経節 Ganglia lumbalia】 Often four sympathetic ganglia of the lumbar vertebral column.
→(腰椎上にあり、数は不定(しばしば4個)の交感神経節。 (Feneis))
- 961_02【Body of L4 vertebra; Body of 4th lumbar vertebra椎体(第4腰椎の);第4腰椎椎体 Corpus vertebrae (Vertebra lumbalis IV)】
→()
- 961_03【Common iliac artery総腸骨動脈 Arteria iliaca communis】 It extends from the aortic bifurcation at the fourth lumbar vertebra to its division into the internal and external iliac arteries in front of the sacroiliac joint. Its branches are insignificant.
→(総腸骨動脈は腹部大動脈の第四腰椎の前で大動脈から分かれる左右1対の終枝。仙骨岬角のレベルにおける仙腸関節の前で、内・外腸骨動脈に分枝する。とくに記載するほどの枝はない。)
- 961_04【Iliac fascia腸骨筋膜 Fascia iliaca】
→(腸骨筋膜は腸腰筋の前面を被い、腰椎と腸骨稜とから起始する。腸骨筋膜の外側部は鼡径靱帯と結合するが、内側部は腸恥隆起から鼡径靱帯に緊張して、腸恥筋膜弓をなし、鼡径靱帯の下にできる筋裂孔(外側)と血管裂孔(内側)の境界を作る。)
- 961_05【Psoas major muscle大腰筋 Musculus psoas major】 o: Lateral aspect of vertebral bodies T12 and L1-L4, costal process of L1-L5. I: Lumbar plexus.
→(横隔膜の内側弓状靱帯の後を走る大腰筋は浅深の2頭を持つ。浅頭は第12胸椎~第4腰椎の椎体と椎間円板から起こり、深頭は全腰椎の肋骨突起から起こる。これら2頭の間には腰神経叢の枝が何本も走っている。大腰筋は下方では腸骨筋と共に鼡径靱帯の後をくぐって腸腰筋の一部となって大腿に下る。)
- 961_06【Lumbosacral trunk腰仙骨神経幹 Truncus lumbosacralis】 Communication with the lumbar plexus formed by L5 and part of L4.
→()
- 961_07【Internal iliac artery; Hypogstric artery内腸骨動脈;下腹動脈 Arteria iliaca interna; Arteria hypogastrica】 Artery beginning at the division of the common iliac artery, passing from here into the lesser pelvis and extending to the upper border of the greater sciatic foramen. Its branches are highly variable.
→(内腸骨動脈は総腸骨動脈より起こり、腸腰動脈、外側仙骨動脈、閉鎖動脈、上臀動脈、下臀動脈、臍動脈、上膀胱動脈、下膀胱動脈、中直腸動脈、内陰部動脈に分岐する。)
- 961_08【Superior gluteal artery上殿動脈;上臀動脈 Arteria glutea superior】 Artery passing through the greater sciatic foramen over the piriformis into the gluteal region.
→(上臀動脈は内腸骨動脈より起こり、臀部に分布する。外側仙骨動脈、下臀動脈、内陰部動脈、深腸骨回旋動脈、外側大腿回旋動脈と吻合する。)
- 961_09【Lateral cutaneous nerve of thigh; Lateral femoral cutaneous nerve; Fibular femoral cutaneous nerve外側大腿皮神経;大腿の外側皮神経;腓側大腿皮神経 Nervus cutaneus femoris lateralis; Nervus cutaneus femoris fibulalis】 It arises from L2 and L3 and emerges at the lateral border of the psoas. It travels beneath the iliac fascia through the lateral part of the muscular space and either deep or superficial to the sartorius, continuing to the skin of the lateral aspect of the thigh.
→(外側大腿皮神経(L2,L3)は、大腰筋の外側縁から出現し、壁側腹膜と腸骨筋膜(この神経の支配を受ける)の後方で腸骨筋を斜めに越える。上前腸骨棘の方向へ進み、鼡径靭帯外側端を越えるるか、あるいはこれを貫通して大腿に入る。ついで、外側大腿皮神経は、縫工筋近位部を越えるか、あるいは貫通した後、大腿筋膜の深部を下行する。鼡径靱帯の下方約10cmで大腿筋膜を貫くが、それ以前に、この神経を覆う皮膚に数多くの小枝を出す。外側大腿皮神経の終末枝は大腿骨大転子と膝との間で、大腿の前外側面を覆う皮膚と筋膜に分布する。)
- 961_10【External iliac artery外腸骨動脈 Arteria iliaca externa】 Second branch of the common iliac artery, which continues as the femoral artery.
→(外腸骨動脈は総腸骨動脈からつづいて、仙腸関節の前面で内腸骨動脈とわかれたあと、大腰筋の内側縁に沿って下行し、鼡径靱帯のほぼ中央でその下を通過して大腿前面出て、大腿動脈に移行する。内腸骨動脈から分かれて、鼡径靱帯の下を通過するまでの部分を指す。)
- 961_11【Obturator nerve閉鎖神経 Nervus obturatorius】 It arises from L2-L4 and travels beneath the psoas, posterior to the internal iliac artery, lateral to the ureter, continuing through the obturator canal to the adductors and the skin of the medial aspect of the thigh.
→(閉鎖神経は第二・第三・第四腰神経からなる腰神経叢から起こり、垂直に下行し、大腿筋の内側縁から出て、総腸骨動脈の後側を通って骨盤孔に入る。骨盤の側壁内面に沿って走り、閉鎖動静脈とともに閉鎖管を抜けて大腿上部の内側部に出る。前枝は長内転筋と薄筋の間に現れ、大腿皮膚の下3分の2へ分布。 筋枝は大腿の内転筋に分布する。大腿の内側部皮膚と内転筋分に分布する。皮枝は大腿内側の皮膚に分布する。関節枝は股関節と膝関節とに分布する。)
- 961_12【Sacral plexus; Sacral nerve plexus仙骨神経叢;坐骨神経叢 Plexus sacralis; Plexus ischiadicus】 Plexus formed by L5-S3 and part of L4 and S4. It lies on the anterior aspect of the piriformis deep to the fascia and sends nerves to the posterior aspect of the leg.
→(仙骨神経叢は第4腰神経、第5腰神経、第1~第5仙骨神経の前枝がつくる脊髄神経叢であり、交通枝で交感神経と連絡する。仙骨神経叢の神経は、次の枝を出す。①梨状筋、内閉鎖筋、双子筋、大腿方形筋への筋枝、②中臀筋、小臀筋、大腿筋膜張筋に分布する上臀神経、③大臀筋に分布する下臀神経、④下臀部、会陰部、および大腿後面の皮膚に分布する後大腿皮神経、⑤坐骨神経。第2仙骨神経から第4仙骨神経で形成される神経叢を陰部神経叢pudendal trunkとし、それより上方の神経叢を坐骨神経叢sciatic trunkということもある。仙骨神経から起こる神経は臀部・下肢に分布する神経と骨盤部に分布する神経とに大別できる。)
- 961_13【Obturator artery閉鎖動脈 Arteria obturatoria】 Artery running in the lateral wall of the pelvis and passing through the obturator foramen to the adductors.
→(閉鎖動脈は内腸骨動脈の前枝より起こり、骨盤側壁を走り、閉鎖孔をへて腸骨、恥骨、閉鎖筋、内転筋に分布する。腸腰動脈、下腹壁動脈、内側大腿回旋動脈と吻合し、恥骨枝、寛骨臼枝、前枝、後枝に分枝する。)
- 961_14【External iliac vein外腸骨静脈 Vena iliaca externa】 It arises at the superior end of the femoral vein below the inguinal ligament and ends where it unites with the internal iliac vein to form the common iliac vein.
→(外腸骨静脈は下肢の静脈を集める本幹で、そのほか一部は前腹壁の下部からも血液を集める。大腿静脈の続きとして鼡径靱帯の下で血管裂孔にはじまり、大腰筋の内側に沿って上行して、仙腸関節の前面で内腸骨静脈と合して総腸骨静脈をつくっておわる。)
- 961_15【Obturator internus muscle; Internal obturator muscle内閉鎖筋 Musculus obturator internus】 o: Internal surface of obturator membrane and surrounding area, i: Trochanteric fossa of greater trochanter. Lateral rotation, abduction, adduction. I: Sacral plexus.
→(内閉鎖筋と2つの双子筋は発生的にはひとまとまりである。内閉鎖筋はその起始を骨盤腔内へ移し、閉鎖膜上および閉鎖孔の骨性枠から起こるに至った。小坐骨孔縁(軟骨でおおわれている)が視点となり、内閉鎖筋包が介在し、ここで急に走行を骨盤外へ変える。骨盤の外にある部分は3分筋のうちの2頭、つまり上下の双子筋を多少なりともおおう。上双子筋は坐骨棘を発し、下双子筋は坐骨結節を発する。内閉鎖筋の停止腱の上下縁にはそれぞれ上下の双子筋が合流し、転子窩に終わる。骨盤内にある内閉鎖筋は強い内閉鎖筋膜に包まれ、これが肛門挙筋の起始となる。内閉鎖筋膜は肛門挙筋起始部では弓状をした腱様の筋膜束(肛門挙筋腱弓)で補強さえている。肛門挙筋腱弓よりも上で、内閉鎖筋は小骨盤の筋性壁をつくり、その筋膜は壁側骨盤筋膜の一部となる。これより下では内閉鎖筋とその筋膜は外側部において、骨盤底の下にある結合組織性の部位、すなわち坐骨直腸窩を区画する。)
- 961_16【Obturator fascia閉鎖筋膜 Fascia obturatoria】 Stronger portion of parietal pelvic fascia covering the obturator internus.
→(壁側骨盤筋膜の上部は内閉鎖筋の内面を被っている骨盤筋膜のとくに強い部分。)
- 961_17【Tendinous arch of levator ani muscle肛門挙筋腱弓;閉鎖筋膜腱弓 Arcus tendineus musculi levatoris ani; Arcus tendineus fasciae obturatoriae】 Tendinous arch of variable thickness formed by the obturator fascia at the origin of the levator ani.
→(上骨盤隔膜筋膜は閉鎖筋膜と合する線において肛門挙筋腱弓をなして肛門挙筋の起点をつくり、また下骨盤隔膜筋膜と内外相応じて肛門挙筋と尾骨筋とを包み骨盤出口の大部分を閉ざすロート上の骨盤隔膜を形成する。)
- 961_18【Levator ani muscle肛門挙筋 Musculus levator ani】
→(肛門挙筋の丈夫な前部(恥骨尾骨筋)は分界線直下の恥骨の内面から起こり、薄い後部(腸骨尾骨筋)は腸骨から起こる。その貴試験は内閉鎖筋筋膜に接して移行し、閉鎖筋膜から発する腱束を受ける。これらの線維の起始部では腱性の係留物(肛門挙筋腱弓)により強化されている。左右両側で恥骨尾骨筋の内側線維束は挙筋脚を形成している。それらの線維束は背方と尾方、また直腸の前では外側を通り、それぞれ会陰の中心腱へ放散する薄い前直腸線維束や前立腺挙筋として前立腺筋膜(あるいは恥骨腟筋として腟壁)へと分かれる。それより鼻側にある肛門挙筋の線維束は恥骨直腸筋として直腸の背側を取り囲み、反対側の線維と共にループを形成する。恥骨尾骨筋の外側束は尾骨と仙骨の背側に広がる。腸骨尾骨筋の筋線維は尾骨と仙骨に付き、また肛門と尾骨の間では強靱な線維束である肛門尾骨靱帯に付いている。)
- 961_19【Pubic symphysis; Pubis symphysis; Symphysis pubis恥骨結合 Symphysis pubica; Symphysis ossium pubis】 Cartilaginous joint between the rami of the pubis.
→(恥骨結合は骨盤前面で左右の恥骨が正中線上で向かい合ってできる連結。両側の恥骨結合面がうすい硝子軟骨に被われ、その間に線維軟骨でできる恥骨間円板が連結する。その構造は椎間円板の線維輪に似る。女性では妊娠時にこの結合は弱められ、またこのことは分娩時における新生児の頭の産道通過を助ける。モルモットなどでは、女性ホルモンの投与によって、実験的にこの結合を弱めることができる。付属する靱帯に次のものがある。(1)上恥骨靱帯:恥骨結合の上縁で左右の恥骨を結ぶ。(2)恥骨弓靱帯:恥骨結合の下縁で、左右の恥骨下枝を結び、恥骨弓をつくる。下面で尿生殖膜との間隙を陰茎静脈が通る。 Symphysisははsyn(一緒に)physis(生える)、すなわち「自然に癒合したもの」という意味である。解剖学用語としてのsymphysisは線維軟骨結合という一般名詞であるが、慣用的にはpubicaという形容詞なしでも恥骨結合を指すことが多い。正しい読み方はスィンフィスィスである。)
- 961_20【Suspensory ligament of penis♂陰茎提靱帯 Ligamentum suspensorium penis♂】
→(浅腹筋膜の正中下端部が靱帯化したもので、陰茎(陰核)ワナ靱帯の深部にあり、恥骨結合前面からおこり、陰茎(陰核)海綿体の基部背面につく。女性では著しく弱い。)
- 961_21【Dorsal nerve of penis♂陰茎背神経(♂) Nervus dorsalis penis♂】 Paired nerve lying on the dorsum of penis that also sends branches to its inferior aspect.
→(陰茎背神経は深会陰横筋に分枝したあと、これを貫いて陰茎または陰核背面に達し、亀頭、包皮、尿道粘膜などに分布する。)
- 961_22【Anterior scrotal nerves♂; Anterior scrotal branches of ilioinguinal nerve前陰嚢神経;陰嚢枝(腸骨鼡径神経の)(♂) Nervi scrotales anterior; Rami scrotales anteriores (Nervus ilioinguinalis)】 Sensory branches supplying the anterior scrotal skin, adjacent skin of the thigh and the symphysis.
→(腸骨鼡径神経の枝。陰茎の基部、恥丘、およびその近くの大腿の皮膚と陰嚢の前面に分布する知覚枝。)
- 961_23【Bulbospongiosus muscle球海綿体筋 Musculus bulbospongiosus; Musculus bulbocavernosus】 Male: Muscle arising from the perineal body and the inferior aspect of the corpus spongiosum of penis, passing to the perineal membrane and dorsum of penis. It is unpaired. It acts to compress the bulb of penis and transport urethral contents further. ABC Female: Muscle that originates on the ramus of ischium, attaching to and covering the cms of clitoris. It assists in filling the cavernous bodies with blood. I: Pudendal nerve.
→(男性では球海綿体は尿道球の周辺を不体の筋として回るが、会陰の中心腱と尿道海綿体下側の正中縫線から起こる。球海綿体は前方へ放散し、海綿体のまわり下尿生殖隔膜筋膜や尿道海綿体へ向かい、また前筋線維をもって陰茎背部へ付く。この筋は随意的または反射的に尿道球を圧迫し、それにより尿道の内容を駆出する。女性では球海綿体筋は男性のように全長で1つの筋にはなっていない。2つの筋が会陰の中心腱より起こるが、各筋はそれぞれ引き続き前庭球と大前庭腺を被っている。その筋束は前庭球や陰核海綿体に停止し、陰核体後部で反対側からの筋線維と絡み合っている。この筋は大前庭腺を反射的に空にし、血液を前庭球の後方拡大部から送り出し、またオルガスムの際外腟口を収縮させる。)
- 961_24【Spinous process of L4 vertebra; Spinous process of fourth lumbar vertebra棘突起(第4腰椎の) Processus spinosus (Vertebra lumbalis IV)】
→()
- 961_24a【Spinous process of vertebra棘突起(椎骨の) Processus spinosus vertebrae】 The spinous processes of C1-C6 are bifid.
→(棘突起は椎骨椎弓の正中線から後下方に向かう長い単一の突起である。)
- 961_25【Anterior branch; Ventral branch of 4th lumbar nerve前枝;腹側枝(第4腰神経の) Ramus anterior; Ramus ventralis (Nervus lumbalium IV)】
→()
- 961_26【Lumbar plexus; Lumbar nerve plexus腰神経叢 Plexus lumbalis】 Plexus formed by the anterior rami of L1-L3 and portions of T12 and L4. Its nerves lie mainly along the inferior abdominal wall and anterior surface of the leg.
→(腰神経叢は第12胸神経、第1~第3腰神経、第4腰神経の一部の神経線維により、大腰筋の後方と筋内で形成される。この神経叢の神経は下肢の前面に至る。)
- 961_27【Anterior branch; Ventral branch of 5th lumbar nerve前枝;腹側枝(第5腰神経の) Ramus anterior; Ramus ventralis (Nervus lumbalium V)】
→()
- 961_28【Promontory of sacrum; Sacral promontory岬角(仙骨の) Promontorium (Os sacrum)】 Upper margin of the base of the sacrum, which projects especially far into the pelvic girdle.
→(仙骨底の前縁は前方に張り出して岬角をつくる。 岬角はSchmorl-Junghausによると、健常人で120~135°である。(第4腰椎の下縁と仙骨の上縁を通る)接戦上では最も前方の点である。)
- 961_29【Auricular surface (of sacrum)耳状面(仙骨の) Facies auricularis (Os sacrum)】 Ear-shaped surface at the level of the upper 2-3 sacral vertebrae for articulation with the ilium.
→(外側部の外側(すなわち、仙骨の外側縁)の上部は厚く、下部は薄い。上部には腸骨と連接する幅の広い半月形の耳状面がある。)
- 961_30【Anterior branch of first sacral nerve; Ventral branch of first sacral nerve前枝;腹側枝(第1仙骨神経の) Ramus anterior; Ramus ventralis (Nervus sacralis I)】
→()
- 961_31【Piriformis muscle梨状筋 Musculus piriformis】 o: Anterior surface of sacrum, i: Greater trochanter, medial aspect of the apex. Abduction, extension, and lateral rotation at the hip joint. 1: Sacral plexus.
→(梨状筋は骨盤の後側の深層にある回旋筋で仙骨の骨盤筋膜(前仙骨孔およびそれらの外側の)と仙腸関節の関節包から、大坐骨切痕上縁に由来する線維束とともに、起始する。大坐骨孔を通過して、同孔を梨状筋上孔と下孔に分け、大腿筋の深層を骨盤外側をおおって走り、大転子先端の内側に至る。広い起始に始まり、梨状筋は次第に収束して細い停止腱となる。股関節と停止腱は滑液包により隔てられる。坐骨神経の梨状筋枝から支配を受け、股関節の外転、伸展および外旋を行う。)
- 961_32【Muscular branches form sacral plexus筋枝(仙骨神経叢からの) Rami musculares (Plexus sacralis)】
→()
- 961_33【Sacral ganglia仙骨神経節 Ganglia sacralia】 Four ganglia near the lower end of the vertebral column lying medial to the anterior sacral foramina.
→(仙骨部にあり、下へいくほど小さくなる四個小さくなる4個の神経節。前線骨孔の内側にある。 (Feneis))
- 961_34【Inferior gluteal artery下殿動脈;下臀動脈 Arteria glutea inferior】 After passing through the greater sciatic foramen, it runs beneath the piriformis, distributing branches beneath the gluteus maximus. It anastomoses with the superior gluteal artery, obturator artery, and circumflex femoral arteries.
→(下臀動脈は内腸骨動脈より起こり梨状筋の下で大坐骨孔を通り(梨状筋下孔)、それは大臀筋の下を通過して股関節、臀部に分布する。内陰部動脈の枝、外側仙骨動脈、上臀動脈、閉鎖動脈、内側・外側大腿回旋動脈と吻合する。)
- 961_35【Pudendal trunk陰部神経叢 Plexus pudendalis】
→(第二~第四仙骨神経の前枝が構成する神経叢をこのようによぶことがある。骨盤内蔵(内臓枝)と会陰部(陰部神経)とを支配する。)
- 961_36【Ischiococcygeus muscle; Coccygeus muscle尾骨筋;坐骨尾骨筋 Musculus ischiococcygeus; Musculus coccygeus】
→(仙骨下端と尾骨を結ぶ筋で、ヒトでは退化的に(坐骨)棘尾骨筋に相当し、その浅(外)部が仙棘靱帯になり、深(内)部が尾骨筋に変化し、肛門挙筋とともに尾骨隔膜を形成する。前後の仙尾筋は、それぞれ腹側と背側の尾筋に相当する。後仙尾筋は固有背筋の最下部である。)
- 961_37【Perineal branches of posterior cutaneous nerve of thigh; Perineal branch of posterior femoral cutaneous nerve会陰枝(後大腿皮神経の) Rami perineales (Nervus cutaneus femoris posterior)】 Branches that ramify at the inferior border of the gluteus maximus and then continue below the ischial tuberosity medially to the scrotum (labia), sending an ascending branch as far as the coccyx.
→(後大腿皮神経の会陰枝は臀部で後大腿皮神経の本幹から分かれ膝腱筋群(ハムストリング筋hamstring muscles)起始部の浅層を横切って会陰部の陰嚢または大陰唇の皮膚に分布するものをいう。)
- 961_38【Coccygeal plexus尾骨神経叢 Plexus coccygeus】 Nerve plexus formed by S5, part of S4, and the coccygeal nerve. It supplies the skin overlying the coccyx.
→(尾骨神経叢は第五仙骨神経および尾骨神経からなる小神経叢。肛門尾骨神経が起こる。 (Netter)第4,第5仙骨神経と尾骨神経の各前枝下部が結合して、小さな尾骨神経叢を作る。尾骨神経叢は、尾骨筋と肛門挙筋への筋枝および肛門と尾骨間を覆う皮膚に分布する細い肛門尾骨神経が派生する。)
- 961_39【Anterior rami of coccygeal nerves; Ventral rami of coccygeal nerves前枝;腹側枝(尾骨神経の) Rami anteriores nervus coccygeus; Rami ventrales nervus coccygeus】
→()
- 961_40【Pudendal nerve陰部神経 Nervus pudendus】 Nerve arising from the second, third, and fourth sacral spinal nerves. It travels through the greater sciatic foramen distal to the piriformis into the ischioanal fossa.
→(陰部神経は第2~4仙骨神経の前枝の中に含まれる神経線維のうちで梨状筋の下で大坐骨孔を通って坐骨腔をいったん離れ、下肢の臀部領域を少し走行したのちに、小坐骨孔を通り会陰部に達する。坐骨直腸窩で次の3者に分かれる。①下直腸神経、②会陰神経、③陰茎背神経または陰茎背神経。)
- 961_41【Internal pudendal artery内陰部動脈 Arteria pudenda interna】 Artery exiting the pelvis through the greater sciatic foramen and passing through the lesser sciatic foramen to the lateral wall of the ischioanal fossa.
→(内陰部動脈は内腸骨動脈の枝であり、大坐骨孔(梨状筋下孔)を通って骨盤からでて、小坐骨孔を経て坐骨直腸窩側壁にゆく。陰部神経との伴行を示す。)
- 961_42【Perineal nerves会陰神経 Nervi perineales】 Collective term for the following two perineal nerves.
→(会陰神経は球海綿体筋、坐骨海綿体筋、浅会陰横筋およびこれらの筋をおおう皮膚に分布したあと、陰嚢または陰唇の後部に分布する後陰嚢神経または後陰唇神経となる。)
- 961_43【Urogenital triangle; Urogenital region尿生殖部;尿生殖三角;尿生殖器部 Regio urogenitalis; Trigonum urogenitale】 Region around the perineum that is located anterior to an imaginary line connecting the two ischial tuberosities.
→(尿生殖三角は左右の坐骨結節をむすぶ線の前方部で泌尿器官を囲む周辺部部域。この領域の浅筋膜のうち脂肪層(キャンパー筋膜)は坐骨直腸窩内の脂肪層に接続するものであり、同時に大腿皮下の浅筋膜にも移行する。陰嚢では脂肪層が平滑筋層(肉様膜)で置き換えられている。肉様膜は寒冷刺激に応じて収縮し、陰嚢皮膚の表面積を減少させる。尿生殖三角線筋膜のうち線維層(コールス筋膜)は後方では尿生殖隔膜後縁に付着し、外側方では恥骨弓の辺縁に付着するほか、前方では前腹壁浅筋膜の線維層(スキャルパ筋膜)へと移行する。このような尿生殖三角浅筋膜の線維層は陰茎あるいは陰核の部位では管状の鞘構造をとり、また陰嚢あるいは大陰唇の部位では著明な1層をなす。浅会陰隙とは、下方を会陰線筋膜の線維層で境され、上方を尿生殖隔膜で境されるような隙間のことである。この隙間は後方では隙間の上壁と下壁がたがいに癒着する形で閉じられ、外側方でも隙間の上壁と下壁が恥骨弓辺縁部に付着する形で閉じられている。しかし浅会陰隙はその前方部で前腹壁浅筋膜と前腹壁筋の間の隙間と自由に交通する。)
- 961_44【Corpus cavernosum penis陰茎海綿体 Corpus cavernosum penis】 Cavernous body that is divided into two halves by the septum penis.
→(陰茎海綿体は陰茎体の背側に左右1対ある。白膜とう厚い結合組織性被膜で被われている。)