A02_3_04_002

胸腔Thoracic cavity(Cavitas thoracica; Cavitas thoracis)

胸腔【きょうくう】(胸郭に包まれた円錐形の内腔が全体が胸腔である。胸腔と腹腔をしきるのは横隔膜である。胸腔内には左右の胸膜腔と縦隔が入る。胸膜腔は人つながりの壁側胸膜と臓側胸膜によって囲まれた腔である。壁側胸膜は胸壁の内部をおおい、臓側胸膜は肺を包む。縦隔内には心膜腔があり、これは心臓を包んでいる。胸腔と胸膜腔を混同しないように注意しよう。胸腔というのは、胸郭に囲まれる空間である。その下口は横隔膜によって遮らえているが、上口は開放性で頚部に開いている。胸膜腔とは、壁側胸膜とその続きである肺胸膜によって囲まれる閉じた空間であって、その内部に存在するのは少量の液(漿液serous fluid)だけである。肺は胸腔の中にあるけれども、胸膜腔の外にある。胸腔の中には心臓によって囲まれる心膜腔という閉じた袋もあり、これらに介在して胸部内臓や大血管などが胸腔内に詰まっているわけである。)

Spalteholz

人体局所解剖図譜 I巻

Moore人体発生学

第9章 体腔,腸間膜および横隔膜

Eduard Pernkopf

Pocket atlas of human anatomy

 

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